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弁護士は忙しい・激務なのか?5大事務所や他事務所の業務内容や勤務時間・給与まで解説

更新日: 公開日:

「弁護士は激務」というイメージは広く浸透していますが、その実態は職場によって大きく異なります。五大法律事務所での深夜残業が常態化している一方で、定時退社が当たり前のインハウスや中小事務所も存在します。また、激務であることと「キャリアやスキルが伸びる環境かどうか」は必ずしも一致しません。


本記事では、弁護士が激務になりやすい構造的な理由を解説します。また、職場別の忙しさの傾向やスキルアップできる環境の見分け方、よくある疑問への回答まで、転職判断に役立つ情報を紹介します。

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目次

弁護士は激務!その理由を5つの観点から解説

 

弁護士が激務と言われる背景には、職業固有の構造的な要因があります。

 

一般的な会社員と異なり「残業」という概念自体が曖昧になりやすく、業務の完成を優先するあまり労働時間が長くなりがちです。

 

ここでは激務の主な理由を5つに整理します。

 

専門業務型裁量労働制の対象となりやすい

 

弁護士の業務は労働基準法の専門業務型裁量労働制の対象となるケースが多く、どれだけ働いても残業代が発生しない仕組みになっていることが、長時間労働を助長する一因となっています。

 

専門業務型裁量労働制とは、業務の性質上、仕事の進め方や時間配分を労働者の裁量に委ねる必要がある職種について、実際の労働時間にかかわらず「あらかじめ定めた時間を働いたとみなす」制度です。弁護士はこの対象職種のひとつとされており、法律事務所で勤務する弁護士の多くはこの制度のもとで働いています。

 

この制度下では、実労働時間が長くなっても追加の残業代は支払われません。そのため、案件の期限や依頼者対応のためにどれだけ遅くまで働いても、給与面の見返りは発生しないことが多く、結果として「終わるまでやる」文化につながりやすい構造になっています。

複数案件が同時進行するため

 

弁護士の業務の特徴として、複数の案件を同時並行で進めることが常態化している点が挙げられます。訴訟案件・契約審査・法律相談・交渉対応など、それぞれが異なるタイムラインと期限を持っており、一方のデッドラインが迫れば他の案件への対応が後回しになりがちです。

 

特に裁判所の提出期限(訴状・準備書面など)は延期できない絶対的な締め切りであり、それが複数重なった際には集中した長時間労働を余儀なくされます。担当案件数は事務所の規模や方針によって異なりますが、中小事務所の弁護士が数十件の案件を同時に管理するケースも珍しくなく、スケジュール管理と優先順位の判断が常に求められる環境です。

 

こうした並行処理の負荷が、弁護士の激務感の大きな要因となっています。

土日祝日の対応が必要なため

 

弁護士の業務には、平日の業務時間外・土日祝日に対応が発生するケースが少なくありません。刑事事件の接見要請は逮捕後72時間以内という時間的制約があり、休日であっても即時対応が求められます。

 

企業法務においても、M&Aのクロージング前後やトラブル発生時にはクライアントから休日に緊急連絡が入ることがあるでしょう。

 

また、クライアントが土日のほうが都合がよい場合は、相談・打ち合わせを週末に設定するケースも増えています。裁判所は平日のみ開廷するため、多くの事務所が土日を休日としていますが、実態としては「完全な土日休み」が保証されるかどうかは事務所・案件の性質・個人の担当状況によって大きく異なるでしょう。

個人で担当する業務範囲が広いため

 

弁護士は一件の案件に対して、法律調査・書面作成・クライアント対応・裁判所対応・交渉・証拠整理など幅広い業務を個人で一貫して担当するのが基本です。大企業の組織のように業務を細分化して分業する仕組みが整っていない事務所では、1人の弁護士がすべてのプロセスを担うため、業務量が個人に集中しやすくなります。

 

加えて、事務所の事件以外にも破産管財人・後見人・国選弁護人など裁判所から個人に選任される職務を兼任している弁護士も多く、これが実質的な業務量をさらに押し上げることに。こうした業務範囲の広さが、時間管理を難しくさせ激務感を高める要因となっています。

継続的な自己研鑽が必要なため

弁護士は業務時間外にも継続的な学習・自己研鑽が求められる職業です。

法令は頻繁に改正され、判例も積み重なっていくため、現行の知識を常にアップデートする必要があります。特定の専門領域(M&A・知財・国際法務など)においては、海外の動向・規制変化・実務慣行の変化にも目を配ることが不可欠です。

また、弁護士会が定める継続研修(CLE)の受講義務もあり、業務と並行して研修・セミナー・文献調査に時間を割く必要があります。こうした「学び続ける義務」は弁護士としての質を高める重要な要素である一方、使える時間をさらに圧迫する要因にもなっています。

激務になりやすい弁護士の職場は?

 

弁護士の忙しさは「弁護士だから激務」という一律のものではなく、働く職場の種類によって大きく異なります。

同じ弁護士でも、
職場環境・案件の性質・組織文化によって労働時間・ストレス・成長機会は変わります。以下で代表的な職場カテゴリー別に傾向を整理します。

五大法律事務所

 

五大法律事務所(西村あさひ・アンダーソン毛利友常・長島大野常松・TMI総合・森濱田松本)は、弁護士の職場の中でも特に激務とされる環境です。国内外の大企業・金融機関を相手にした大型M&A・国際仲裁・資本市場案件などを扱い、クライアントの高い要求水準に応えるため深夜・週末対応が常態化することがあります。

 

デッドラインが複数重なる時期には終電後も業務が続き、かなりの長時間労働になるケースも珍しくありません。大型案件では数十名規模のチームが組成され、担当する若手弁護士は書面起案から証拠整理・クライアント対応まで広範な業務を高いスピードでこなすことが求められます。

 

一方で、高い報酬・充実した教育制度・国際的な人的ネットワークといった見返りも大きく、キャリア初期の蓄積という観点ではハイリターンな環境です。近年は働き方改革への取り組みも進んでいますが、案件の性質上、繁忙期の業務強度は他の職場と一線を画します。

渉外・外資系法律事務所

 

渉外・外資系法律事務所も、ハードワークが求められる環境として広く知られています。クロスボーダー案件では時差のある海外クライアント・カウンターパートとのやり取りが発生するため、早朝・深夜対応が生じやすい構造です。

 

外資系の場合は本社の指示やタイムゾーンに合わせた対応が求められることもあり、日本の一般的な業務時間に収まらないケースも多いでしょう。特に国際M&A・クロスボーダー融資・国際仲裁などのディール期には、複数拠点の弁護士と連携しながら長時間の集中作業が続くこともあります。

 

忙しさの強度は五大と同水準、あるいは案件次第でそれ以上になることもあります。一方で、英語での業務経験・国際的な人脈・グローバルスタンダードの知識といったキャリア資産を積めることは大きな魅力です。語学力を活かしてグローバルなキャリアを志向する弁護士には、激務に見合ったリターンが期待できる職場です。。

中小・一般民事法律事務所

中小・一般民事系の事務所は、五大や渉外と比べると業務強度は低い傾向にあります。

ただし、「少人数・多案件」という構造を持つ事務所では、ひとりの弁護士が数十件の案件を同時に抱えることもあり、決して楽な環境とは言えません。離婚・相続・債務整理・刑事事件など個人クライアントを相手にするケースが多く、感情的な負荷への対応や、急な接見要請・突発的な相談が業務に割り込んでくる場面も少なくないでしょう。

大手と比べて組織的なサポートが少ない分、判断・対応・書面作成をすべて自力でこなす必要があり、精神的な消耗が大きい局面も存在します。

一方で、民事・刑事・家事など案件の種類が多様で、実務経験を幅広く積める環境です。将来の独立・開業を目指す弁護士にとっては、幅広いスキルと顧客対応力を磨ける有益なキャリアステージになりえます。

企業法務系法律事務所

 

企業の顧問・コーポレート案件を中心に扱う企業法務系事務所は、五大・渉外に次ぐ業務水準がある一方で、比較的ワークライフバランスを保ちやすい職場も増えています。

 

扱う案件はM&A・コンプライアンス・労務・契約法務など比較的スケジュールが見通しやすいものが多く、突発的な深夜対応の頻度は五大・渉外より低い傾向があります。

 

転職事例の中には「大手渉外事務所から企業法務系事務所へ転職し、平均退勤時間が21〜22時になった」というケースも見られます。ただし、事務所の規模・得意分野・クライアントの業界によって忙しさは大きく異なり、IPO支援や大型M&Aを多く手がける事務所では五大に近い業務強度になることもあります。企業法務系事務所は「専門性を高めながらも、ある程度の生活リズムを確保したい」という弁護士にとって、現実的な選択肢として注目すべきです。

企業の法務部門

 

企業の法務部門に所属するインハウスローヤー(企業内弁護士)は、弁護士の職場の中では特にワークライフバランスが取りやすい環境のひとつとされています。一般企業の就業規則に基づく勤務が基本であり、残業時間・休日取得の管理も企業のルールに従うことになります。

 

法律事務所と比べると業務の緊急性・強度は低い傾向にあり、「渉外事務所からインハウスへ転職し、朝から終電までの勤務から脱却できた」というケースも。

 

ただし、「インハウス=定時帰り」は誤ったイメージです。M&Aのクロージング時期・株主総会前後・大型訴訟の対応中などは長時間対応が発生します。またひとり法務のスタートアップでは案件の判断をすべて一人で行う必要があり、常時高負荷な状況も生じます。

 

企業規模・フェーズ・法務部の人数によって実態は大きく異なるため、転職前に「繁忙期の実態」を必ず確認することが重要です。

激務でもキャリアアップしやすい法律事務所の特徴

 

激務であることとキャリアやスキルが伸びる環境かどうかは別問題です。単に忙しいだけの職場と、忙しい中でも確実に成長できる職場には明確な違いがあります。

 

転職先を選ぶ際には、業務量の多寡だけでなく、以下の観点で職場を評価すると良いでしょう。

専門性が高く案件の「質」が担保されている

 

スキルアップに直結するのは、業務量よりも案件の「質」です。高い専門性が求められる案件・複雑な法律問題を含む案件・先例の少ない新領域の案件などに継続的に関わることで、弁護士としての思考力・判断力・文書力が実際に鍛えられます。

 

逆に、単純な定型業務だけをこなす環境では、たとえ業務量が多くても成長の速度は鈍くなりがちです。入所前の段階で「どんな案件を担当できるか」「ジュニアのうちからどの程度の責任ある業務を任せてもらえるか」を確認することが、成長できる職場を見極めるうえで重要なポイントです。

OJTと教育体制がシステム化されている


優れた職場では、実務を通じた学習(OJT)と体系的な研修が組み合わさった教育環境が整っています。

パートナーやシニアアソシエイトから日常的にフィードバックを受けられる仕組み、新人向けの体系的な研修や専門分野ごとの勉強会、外部セミナーの費用補助などがあると、スキル習得のスピードが格段に上がるでしょう。

「忙しいが放置される」ではなく、「忙しいが毎日学びがある」という環境かどうかが、同じ激務でも成長できるかを左右する分かれ道です。説明会・面接の場で教育体制を具体的に確認しましょう。

 

評価制度とキャリアパスが明確である


スキルアップと連動した評価制度・昇格基準・キャリアパスが明確な職場は、成長意欲を持続させやすい環境といえます。

「何年でどのポジションを目指せるか」「評価は何をもとに行われるか」「パートナー昇格の基準は何か」などを明文化して共有している事務所は、弁護士がセルフマネジメントしながら計画的にキャリアを積める環境です。

反対に、評価基準が不透明で「頑張れば何とかなる」という属人的な文化の職場では、成長の方向性が定まりにくく消耗だけが積み重なるリスクがあります。

 

若手にも裁量と責任のある役割を与える


弁護士としての実力は、実際に責任を持って案件を動かすことで養われます。

ジュニアのうちから「クライアントとの直接対話」「書面のメイン起案」「交渉の場での主体的な役割」を経験できる環境は、成長速度を大幅に高めるでしょう。

大規模事務所では若手が補助的な役割に固定されやすい面もあるため、「若手にどこまでの裁量を与えているか」を事前にOB・OGや採用面接で確認することが重要です。

激務の中でも主体的に動ける環境かどうかが、長期的なキャリア形成に大きく関わります。

弁護士の激務に関するよくある質問

 

弁護士の働き方・激務の実態について、転職を検討する人からよく寄せられる疑問をまとめました。忙しさの背景・職場選びの判断基準・キャリアへの影響など、リアルな疑問に率直にお答えします。

弁護士が激務になる最大の要因は何ですか?


大きな要因は「複数案件の同時進行と絶対的な期限の存在」です。

裁判所への書面提出期限や接見対応など、延期できない締め切りが複数重なることで、業務が集中します。

加えて、弁護士業務は専門業務型裁量労働制の対象となりやすく残業代が発生しない構造があるため、長時間労働への抑制力が働きにくい点も激務を生みやすい背景のひとつです。

五大法律事務所の忙しさは、他と何が違うのでしょうか?


案件の規模・クライアントの要求水準・国際対応の有無という3点が根本的に異なります。

数百億〜数千億円規模のM&Aや国際仲裁は、期限前に集中的な長時間労働が発生しやすく、時差のある海外クライアントへの対応が深夜に及ぶこともあります。

「一案件あたりの関与の深さ」と「クライアント品質への期待値の高さ」が、他の職場とは一線を画しており、それが忙しさの質・量ともに異なっているのです。

一般民事を扱う中小事務所なら、ホワイトな働き方ができますか?

 

必ずしもそうとは言えません。少人数で多数の案件を扱う中小事務所では、ひとりが担う業務量が多く、五大とは異なる種類の消耗が発生します。個人クライアントの感情的対応・急な相談・多様な案件種別への対応が求められるため、精神的な負荷が高い場面も多いでしょう。

 

ただし、全体的な業務強度は五大より低めの傾向にあります。事務所の規模・担当案件数・所長の方針を入所前に確認することが重要です。

インハウス(企業内弁護士)に転職すれば、残業はなくなりますか?

 

大幅に減る可能性は高いですが、ゼロになるわけではありません。

 

インハウスは一般企業の就業規則に従う働き方が基本で、平均的な残業時間は法律事務所より少ない傾向にあります。ただし、M&Aのディール期・株主総会前後・訴訟対応期などは長時間対応が発生しやすいでしょう。

 

また、スタートアップのひとり法務では常時、高負荷なケースもあります。「どのフェーズの企業か」「法務部の規模は何人か」を事前に確認することが重要です。

若手のうちに「裁量」がある環境は、激務を助長しませんか?

 

裁量と激務は、必ずしも比例しません。適切なサポート・フィードバック体制が整っている職場では、裁量を与えられることで効率的に成長しながら業務をこなせるでしょう。

 

問題は「裁量があるが放置される」という環境で、この場合は激務かつ非効率という状態になりえます。裁量の大きさと同時に「サポート・フィードバックの仕組みがあるか」を確認することが重要です。

ワークライフバランス重視の転職は、キャリアアップに不利ですか?


一概に不利とは言えません。「次のキャリアで求められる専門性・実績を積めるかどうか」がキャリアでの重要度は高くなります。

ワークライフバランスを重視してインハウスに転向した場合でも、事業全体に関わる経験・マネジメントスキル・業界知識が蓄積され、その後の転職市場での評価につながるケースは多いです。

ただし、キャリアの方向性・ゴールを明確にしたうえで判断することが重要です。

五大事務所の経験がなくても、大手のインハウスへ転職できますか?

 

十分に可能です。大手企業のインハウス採用では、五大経験よりも「担当してきた案件の種類・規模・実務経験の深さ」が重視されます。M&A・コンプライアンス・国際法務などの特定領域で実績がある場合は、五大以外の出身でも高評価を得られやすいでしょう。

 

ただし、五大出身者との比較になる場面では、専門性の差別化を明確に示すことが選考通過のポイントになります。

継続的な自己研鑽は、いつ、どのように行うのが効率的ですか?

 

「まとまった時間を確保する」より「日常業務と紐づける」アプローチが持続しやすいでしょう。案件で直面した法律問題を深掘りするリサーチ・最新判例のチェック・関連セミナーへの参加を業務の延長として習慣化することが効果的です。

 

また、通勤時間・移動時間を活用したポッドキャスト・書籍・論文の読み込みも有効です。弁護士会の継続研修(CLE)を計画的に消化することで、義務と自己研鑽を兼ねる効率的な設計もできるでしょう。

転職エージェントに相談すると、ブラック事務所を教えてくれますか?

 

弁護士が転職エージェントを利用するメリットの一つは、求人票には載らない「内部情報」が得られることです。具体的には、実際の平均残業時間・退勤時間・繁忙期の実態・所長・パートナーの人柄・直近の離職率・評価制度の詳細・年収交渉の相場感などを教えてくれます。

 

「直接聞きにくい質問」を代行してもらえるため、条件面の実態把握もしやすいでしょう。また、非公開求人へのアクセスや選考対策サポートも受けられるため、弁護士専門のエージェントとの連携で、転職活動全体を効率化できます。

まとめ

弁護士が激務になりやすい背景には、複数案件の同時進行・土日対応の発生・業務範囲の広さ・継続的な自己研鑽の必要性という構造的な要因があります。

 

ただし、激務の程度は職場によって大きく異なるでしょう。五大・渉外では深夜対応が常態化する一方、インハウスや一部の企業法務系事務所では、比較的ワークライフバランスが保ちやすい環境もあります。


重要なのは「激務か否か」だけで判断せず、案件の質・教育体制・評価制度・若手への裁量といった観点で、スキルが身につく環境かどうかを見極めることです。自分のキャリアゴールと照らし合わせたうえで、働き方と成長のバランスがとれた自分に適した職場を選んでください。

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