弁護士法人東京スタートアップ法律事務所は、2018年9月に設立された法律事務所です。
2020年4月から法人化し、「弁護士法人東京スタートアップ法律事務所(通称:TSL)」となりました。開所5年目で成長率は昨年比131.5%(2022年時点)という、急上昇中の法律事務所である同事務所について、事務所の理念・ビジョンから、取扱業務、年収、採用情報等に至るまでまとめました。
目次
弁護士法人東京スタートアップ法律事務所とは|理念や特色など
弁護士法人東京スタートアップ法律事務所の事務所概要は、次の通りです。
事務所名 | 弁護士法人東京スタートアップ法律事務所 |
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代表者 | 弁護士 中川浩秀先生(東京弁護士会) |
取り扱い業務 | 【法人向け】 ・契約法務、ITビジネス法務、人事・労務問題 ・紛争解決 ・新規事業の適法性調査・検討 ・SaaS法務 ・サブスクリプション法務 ・投資契約関連 ・倒産法 など 【個人向け】 ・不貞慰謝料(請求された方、したい方) ・離婚問題 ・犯罪・刑事事件 ・遺産相続・遺言書 ・借金・債務整理 ・その他のご相談 |
本店所在地 | 四ツ谷本店 / 東京都千代田区麹町6丁目6−2 番町麹町ビルディング(旧 東急四谷ビル)5階 |
支店 | 札幌支店 北海道札幌市中央区大通西1丁目14番2号 桂和大通ビル50 9階 さいたま支店 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1丁目266番3 シンワKIビル 2階 渋谷支店 東京都渋谷区神南1丁目23−14 リージャス渋谷公園通りビル 3階 新宿支店 東京都新宿区西新宿1-4-11 全研プラザ SPACES新宿内 横浜支店 神奈川県横浜市西区高島1丁目2-5 横濱ゲートタワー3階 静岡支店 静岡県静岡市葵区紺屋町17−1 葵タワー 1階 名古屋支店 愛知県名古屋市中村区名駅3丁目28番12号 大名古屋ビルヂング 11階 大阪支店 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-13-22 御堂筋フロントタワー 1F 神戸支店 兵庫県神戸市中央区伊藤町110‐2 神戸ポートビル旧居留地7階 BIZcomfort内 福岡支店 福岡県福岡市博多区中洲5丁目3−8 アクア博多 5F 宮崎支店 宮崎県宮崎市橘通西3丁目10−32 宮崎ナナイロ東館 8階 ATOMica内 |
所属人数 ※2023.6時点 |
弁護士数:29名 事務局数:29名 |
公式HP | https://tokyo-startup-law.or.jp/ |
事務所の理念・UPDATE JAPAN
TSLの理念である「UPDATE JAPAN」は、「新しい時代の弁護士像を確立し、日本のアップデートに貢献する。」というものです。コロナ禍を経験した当事務所は大変化の真っ只中にいます。そうした中、法律家の役割とは何かを自問し続けています。
一つは、ビジョンを持った起業家に「寄り添う」こと。TSLは起業家のビジョンに共感し、法の知識とロジックを駆使して起業家の事業を後押しする存在でありたいと考えています。
また、様々なトラブルに巻き込まれてしまった一般の方々にも、知識や経験に引っ張られすぎず、相談者目線で柔軟な対応を心がけ、どんな些細なことでも相談してもらえるパートナーを目指しています。
オフィス
オフィス、リモートを問わず働きやすい環境を追求しています。TSLのオフィスはWeWorkをはじめとするおしゃれなシェアオフィスになっており、コーヒーや紅茶のほか、夕方からはビールが飲めるなど、設備が非常に充実。
また、コロナ禍を経てリモート勤務も推奨しており、紙とハンコの多い業界ながら、可能な部分からクラウドやWebサービスを利用、DX推進に注力しています。
所内の雰囲気
チームミーティングや1on1など、所員同士のコミュニケーションを活発にする積極的な環境づくり、取り組みがなされています。それには、メンバーの大半が20代から30代で若々しい雰囲気であることも影響しているといえるでしょう。
さらに、服装は、かっちりとした弁護士のイメージとは異なり、所内では自由な服装が許されています。もっとも、TPOを意識した服装をすることは、徹底されています。
チーム制
TSLはチーム制を採用している点も一つの特徴です。案件処理の中で判断に困ったり、迷うことがあったら、いつでもチーム内の先輩弁護士に質問したり、アドバイスを受けられる体制が整っています。
また、所内にインサイドセールスの部署があり、新規相談者の電話対応から弁護士に面談をつなげるフローが確立しています。
一般的な法律事務所でもパラリーガルや弁護士秘書の方が似た対応をされていますが、コール業務等を体系化して他支店へのフォローも行っている点では、比較的珍しい体制と言えます。
そのため、弁護士は面談に来ていただいた相談者の話しやその後のサポートに集中できる体制が整っています。
大切にしている価値観・人事評価制度/For Client
TSLでは「UPDATE JAPAN」(新しい時代の弁護士像を確立し、この国のアップデートに貢献する)というミッションを掲げていますが、そのミッションを実現するための、「For Client」という概念を大切にしています。
お客様(クライアント)のためにという当たり前の考えは念頭におきつつ、クライアント主観で事務所の満足度を上げるために導入されたものですが、同時にTSLに所属している弁護士も評価される仕組み(人事評価制度)になっているのが特徴です。
具体的な評価項目としては下記の6点※(内点数)があり、50点満点で評価しています。
- 受任数(5)
- 面談数(5)
- 面談時顧客満足度(10)
- 売上金額(10)
- 終件時顧客満足度(10)
- チームへの貢献(10)
弁護士の評価をクライアントの主観で測ることやその比重に葛藤はあったようですが、クライアントの満足(主観)こそがTSLに所属する弁護士の職務である、ひいては事務所の発展につながると考えられた評価制度です。
そして、この「For Client」によってインセンティブが支給されます。
当事務所では、「For Client」の観点に則って支給しているインセンティブがある。それは、継続案件やリピーター案件である。例えば、1年間の顧問契約が更新された場合(継続案件)や、以前担当したクライアント等から別件で依頼になった場合(リピーター案件)である。
これは、その弁護士の案件対応に満足してもらっていたから再度の依頼があったものである可能性が高い。その弁護士は「For Client」な対応を行い、事務所は再びそのクライアントからの依頼を獲得できたのだから、このような結果をもたらした弁護士には、一定金額を支払って然るべきと判断した。
引用元:【業界初!?】 新しい時代の弁護士像を確立するための人事評価制度を魂を込めて作った話
選べる働き方
現拠点を含めて全国に12拠点を持つTSLでは、今後も国内の主要都市に拠点を構えていく予定です。
各種ITツールを導入し、働きたい場所だけでなく在宅・リモートワークができる環境も構築しており、人生プランに沿って働き方を選べます。
DX推進
紙とハンコの文化が根強い業界ですが、TSLでは自社開発システムを含むクラウド・WebサービスといったITツールを活用し、事務所のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。
弁護士業務のあり方を根本的に変え、クライアントが本当に満足できる世界を目指しています。
所内の交流
役割や年次を問わずフラットなコミュニケーションを促進するため、TSLではチームランチに一人1500円の補助が出ます。こういった制度もうまく活用し、先輩弁護士にキャリアプランや日々の業務に関する悩みを相談することができるでしょう。
全体的にベンチャー企業のようなスピードと活気に満ち溢れ、成長意欲が高い事務所です。
東京スタートアップ法律事務所の取扱業務
次に、TSLの取扱業務についてみてきます。
個人向けの取扱業務に関して
民事案件では離婚・不貞慰謝料請求、借金・債務整理に関するものを挙げています。離婚は1000件以上、債務整理は4000件以上という相談実績があることから、離婚等の男女間問題、借金問題にも明るい事務所です。
なお、刑事事件も取り扱っています。あまり知られていないのは『国選』は一切やらず、全て私選の案件であることです。そのほか、身柄事件や在宅事件、痴漢冤罪といった事件も多数扱っています。
他には、遺産・相続の案件を取り扱っています。
法人向け取り扱い案件
法人向け案件のものは、知財を中心に一般的な法律相談のほか、契約書の作成・レビュー、契約交渉のサポート、事業の適法性チェック、利用規約などの作成、人事労務、訴訟・紛争解決、M&Aなどに取り組んでいます。
創業当初から掲げているルールメイキングやグレーゾーン解消などの戦略法務はもちろん、TSLでは、個人案件も法人案件も、幅広いものを取り扱うことができ、多くの経験を積むことができます。
東京スタートアップ法律事務所の年収は700万〜2000万円
弁護士の提示年収
- 経験弁護士:700万円~2,000万円
とされています。
なお、あくまで採用情報サイトによるもので、もちろん現に所属されている弁護士の方の年収ではありません。しかし、所属されている弁護士の方々が60~70期代の人しかいないことを考えると、およその年収は上記のような区分になるでしょう。
ちなみに、半期ごとに報酬改訂があることと、個人受任が「可」とされていますので、経験弁護士の平均年収はこの表記より多い可能性は高いです。
インサイドセールスの年収
- インサイドセールス:312万円〜500万円
- Webデザイナー:400万円〜600万円
『インサイドセールス』『Webデザイナー』の募集概要を載せているのも他事務所にはない特徴です。
インサイドセールスとは
相手先を訪問しない内勤型営業のこと。相手先を訪問する外勤型営業のことをフィールドセールスと呼ぶケースもある。
主な業務は
- お客様からの新規のお問い合わせ対応
- 弁護士との面談のアポイント獲得から受任まで支援業務
になります。
先ほど、
- 『コール業務等を体系化して他支店へのフォローも行っている』
- 『弁護士は面談に来ていただいた相談者の話しやその後のサポートに集中できる体制』
があるとお伝えしましたが、インサイドセールスの方やバックオフィスの方が協力して業務効率にあたっているおかげで、弁護士はリーガルサービスの提供という本業に集中できるというわけです。
東京スタートアップ法律事務所の採用情報
募集対象は、弁護士は、中途と新卒採用いずれもあります。また、パラリーガルおよびコーポレートといったバックオフィス、インサイドセールスの職種の募集もあります。
それぞれ募集条件は、下記の表のようになります。
経験弁護士
年収 | 月給 583,000円~1,666,700円 年収 700万円〜2,000万円 ・所内規程やご経験を考慮し決定 ・経験によって変動 【評価制度について】 ・年2回の人事評価にて報酬査定を行います(1月/7月) |
勤務体系 | 勤務時間: おおむね10:00-19:00の間(個人の裁量にお任せしています) 休日・休暇: 週休2日制(概ね土日祝休み) ∟当事務所は土日も営業をしているため、月に何度かは出勤が発生します ∟その場合は平日に代休を取得いただけます |
個人事件 | 受任可(売上の2割を事務所使用料として負担) |
弁護士会費 | 事務所負担 |
契約形態 | 業務委託 |
勤務場所 |
四谷本店、札幌支店、渋谷支店、横浜支店、さいたま支店 |
試用期間 | 入所後3ヶ月間はオンボーディング期間となり、月額報酬が変更となります。 |
在宅勤務 | 可能 |
インサイドセールス
年収 | 350万円〜500万円(ご経験・能力を考慮のうえ決定いたします) ※月給に20時間分のみなし残業代を含み、超過分は別途支給 |
年収実例 | 450万円(月額基本給27万円×12ヶ月+残業代+インセンティブ+賞与/入社2年目) |
昇給・ボーナス | 年1回 |
雇用形態 | 正社員 |
社会保険 | 完備 |
勤務条件 | 完全週休二日制 シフト勤務(8:30~17:30・9:00~18:00・11:00~20:00/実働8時間) ※月に数回土日勤務が発生しますが、平日に代休を取得いただきます。 |
勤務場所 | 四谷本店 |
業務内容 | インサイドセールス |
以上が、各職種の募集に関する内容です。
求める人物像・スキル
特に弁護士採用において、「柔軟で責任感のある人」という点を掲げています。これは、中途および新卒いずれも共通です。求められるスキルは、特筆すべきものはあげられておあらず、理由としては企業法務や刑事事件、一般民事の経験がなくても「出来るようになる」というのが根幹にあるようです。
採用傾向
現に所属されている弁護士の方々は、それぞれユニークなバックグラウンドをお持ちです。大企業でインハウスを経験された人、弁護士になる前に一般企業での勤務経験を持つ人、音楽の演奏家をしていた人などが所属されています。
こういった点からすると、何かその人にしかない個性というものを重視しているのではないかと考えられます。
東京スタートアップ法律事務所に転職するには
応募経路しては様々あり、「Wantedly」や「求人サイト」「採用サイト」、エージェントからの応募が可能です。
しかし、すでに述べているように、TSLは開設5年目の新興系の法律事務所です。公開されている情報はまだまだ少ないと考えられます。
そのため、TSLの上記採用情報サイト、今回ご紹介した記事のほかは、通常の転職サイトでは最新の情報を得ることは、少々難しいかもしれません。
東京スタートアップ法律事務所に関する口コミ・評判
ここではいくつかTSLに関する評判をご紹介します。
和気あいあいとしている職場で、事務所もWeWorkに入っているので、人間関係、仕事環境についてとても良い。掃除も、業者の方が入ってくださるので、自分自身仕事に集中することができる。とても良い環境で働くことができる。
引用元:https://en-hyouban.com/company/10200220613/17/
弁護士の先生を含め、とにかく人がいいです。代表との距離も近く、風通しの良い職場だと思います。急成長中なので、ある程度の忙しさはありますが、ホスピタリティーの高い人が多いので楽しく仕事ができるように感じています。
引用元:https://en-hyouban.com/company/10200220613/19/
まだ事務所の規模自体は大きくは無いが、事件の受任件数もとても多く、代表のマーケティング力もすごく、今後大きな成長ができる職場だと思う。事務仕事に加え、他の仕事もいろいろ任せてくれるので、自分自身の成長にもつながると思う。
引用元:https://en-hyouban.com/company/10200220613/23/
まとめ
TSLは、急成長、拡大中の法律事務所です。四谷に本店を構え明るくきれいなシェアオフィスに入居し、若々しさあふれる雰囲気があります。
また、一般民事などの通常の法律業務などのほか、企業法務の中でも、ベンチャー支援を中心に、近時注目を集めているルールメイキングにもフォーカスしており、幅広い取り扱い分野があります。
街弁的な弁護士としての王道の1つに取り組みたい人のほか、最先端の企業法務にも今後チャレンジしてみたい方には、ピッタリといえるでしょう。
NO-LIMITは弁護士業界に精通した転職エージェントで、法曹業界に詳しいアドバイザーのみが在籍。弁護士の転職を徹底的にサポートしています。もちろん、TSLに関する情報も様々ご提供しております。
他にも、弁護士の転職に特化したエージェントはありますので、私たちに限らず、どこか気になったサービスがあれば活用していくことをおすすめします。