法科大学院の修了または予備試験に合格すると、ようやく司法試験の受験資格を得られます。
しかし法科大学院を修了しただけ、予備試験に合格しただけで自動的に司法試験も突破できるわけではないため、司法試験に特化した対策をする必要があります。
そこで活用したいのが司法試験対策用の資格予備校ですが、通学型の大手・老舗から新興オンライン予備校までさまざまな種類があり、選びかねている方が多いのではないでしょうか。
今回は司法試験講座を提供している資格予備校の中でも近年人気が高まっている「資格スクエア」を紹介します。講座の特徴や価格、合格者の評判など多数の情報をお伝えしますので司法試験の講座選びの参考にしてください。
公式サイト:https://www.shikaku-square.com/
目次
資格スクエアが提供する司法試験講座のトピック
資格スクエアは2013年創業の比較的新しい資格予備校なので、あまりよく知らないという方がいるかもしれません。
そこで資格スクエア司法試験講座の特徴を説明する前に、担当講師の人物像や予備試験講座との違い、キャンペーン等のトピックを確認しましょう。
担当講師「加藤喬」とは
資格スクエアの司法試験講座を担当するのは加藤喬(かとうたかし)講師です。
青山学院大学法学部、慶応義塾大学法科大学院(既修)を経て平成26年に司法試験に合格し、現在は資格スクエアの講師として活躍されています。
受験回数は3回ですが、当時は3回しかチャンスがなかったために受験を控えた年もあったようで、8年間も勉強していたそうです。資格スクエアの動画ではご自身を「苦労人」と呼んでいました。
しかし、司法試験ではなんと労働法1位、論文36位という素晴らしい成績を残して合格しています。
その前の受験時には3,000位ほどだったそうなので、ご自身で学習の軌道修正をして上位合格を果たしたということです。
「合格するには何が必要なのか」「合格できない人には何が足りないのか」を、自らの経験から熟知している講師だといえるでしょう。
司法試験講座と予備試験講座の違いは?
司法試験と予備試験は共通点も多いのですが、試験制度や出題範囲などに違いがあります。
たとえば予備試験の短答式は8科目なのに対して司法試験の短答式は3科目ですし、論文試験の知識・読解思考で対応できる問題が多いため、予備試験と比べて短答式対策をする重要度が下がります。
また司法試験では予備試験よりも科目ごとの特徴が強いため、科目ごとに必要とされる知識の幅・深さを理解したうえで対策する必要があります。
したがって司法試験講座は予備試験講座よりも論文式が重要視されており、資格スクエアの司法試験講座も論文式を見据えた講義になっています。
ただし短答式も包括する内容となっており、また学習サポートとして「令和2年司法試験短答過去問完全解説講義」が無料提供※されるため、本講座以外に短答式対策講座を探す必要はありません。
※無料提供は2021年版秒速講座の受講者に限りますが、それ以外の方でも1万5,000円で購入できます。
参考:短答対策の常識が変わる「令和2年司法試験短答過去問完全解説講義」
キャッシュバックキャンペーンについて
資格スクエアの司法試験講座ではキャッシュバックキャンペーンを実施しています。2021年版の申し込みは終了していますが、次年度も実施される可能性があるのでこれから受験される予定の方はホームページ等でご確認ください。
キャッシュバックキャンペーンとは、次年度の司法試験向け講座を購入し、かつ今年度の司法試験に合格していた場合に受講料を返金するというキャンペーンです。
再現答案の提出をした場合には購入金額の全額が、再現答案の提出ができなかった場合でも購入金額の80%がキャッシュバックされます。
- 「司法試験に合格しているかわからない」
- 「不合格かもしれないから次年度の試験に向けてはやめに学習をスタートさせたい」
といった方におすすめのキャンペーンです。次年度の司法試験向け講座を購入しても合格していれば全額が戻ってくるため、費用面を気にすることなくいちはやく勉強を開始できます。
キャッシュバックの条件としては、司法試験の合格証の提示と、受講体験記・感想・合格体験記のいずれかの提出が必要となります。
司法試験の合格者全員が対象ですが、対象講座の購入と本キャンペーンの申請が必須なので次年度のキャンペーンを利用したい方はご注意ください。なお、2021年版のキャンペーンは2020年9月末までの申請が必要でした。
資格スクエアで合格した人からの評価
資格スクエアの司法試験講座を利用し、合格した方は本講座をどのように評価しているのでしょうか?
全体的には、テキストの内容や講義の質に対する評価が高く、司法試験に不合格になってしまった人や点数が伸び悩んでいる人におすすめしたいとの声がありました。
判例や学説についてもコンパクトにまとめられており司法試験対策としてはこの一冊で必要・十分な知識を習得することができました。
引用元:資格スクエア|合格体験記
司法試験員会の「出題趣旨」や「採点実感」に極めて忠実に応えた内容であり、短時間の学習でも高い効果を上げることができました。
引用元:資格スクエア|合格体験記
私は他の予備校で一度答案の書き方を教わっていましたが、本講座で答案の短縮法を教わったことで、まさに「書き方」が抜本的に変わりました。本講座のおかげで、要所要所をコンパクトにおさえ、途中答案の発生を防げたことが、司法試験合格のひとつの鍵であったと思います。
引用元:資格スクエア|合格体験記
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資格スクエアの司法試験講座は大きくわけて2つ
資格スクエアで提供している司法試験講座は大きくわけると「秒速・総まくり講座」「秒速・過去問攻略講座」の2つです。
いずれの講座もテキストはすべて加藤講師が出題分析と文献等によるリサーチにより作成したものを使用しています。
講座の基本的な使い方としては「秒速・総まくり講座」でインプットの完成と解答筋にたどりつくためのコツを身につけ、「秒速・過去問攻略講座」で合格点がとれる答案を書く力を身につけていくというかたちです。
2つをセットにした「秒速・パックプラン」もあるので、ご自身の学習状況に応じて使い分けましょう。
「秒速・総まくり講座」の特徴
「秒速・総まくり講座」は知識のインプット講座ですが、論文へ落とし込む最適化を重視しているため、アウトプットに直結する内容になっています。
憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法の7科目ごとに約15~20時間で構成されており、論文試験で必要とされる知識を網羅的に習得することができます。以下、「秒速・総まくり講座」の主な特徴です。
科目ごとの違いを反映させたテキスト・講義
司法試験の論文式試験は科目ごとに必要とされる知識の幅や深さが異なります。
民法や商法のように浅く広い勉強が必要な科目、行政法や民事訴訟法など特定の分野・論点について深い知識が問われる科目があるため、本講座ではこのような違いを反映させたテキストと講義が提供されます。
出題分析にもとづくA~Cのランク付け
秒速・総まくり講座では直近の司法試験の傾向を分析したうえで分野・判例・論点単位でA~Cのランク付けがされています。
加えて講義中にはマーク・アンダーラインの指示もあります。これらの工夫によって何を重点的に勉強するべきかが明確になり、本試験直前期にもメリハリのついた見直しが可能となります。
司法試験委員会の理解にそった解説
答案の書き方は講師によって理解や表現が異なる場合がありますが、司法試験に合格するためには司法試験委員会の理解にそった内容にすることが大切です。
秒速・総まくり講座のテキストは可能な限り司法試験委員会の理解にそうように工夫されているため、本試験を突破するための実践的な内容になっています。
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「秒速・過去問攻略講座」の特徴
「秒速・過去問攻略講座」は、司法試験の論文式過去問について最新の出題傾向や判例学説を分析・解説する講座です。
憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法の7科目×16問、合計112問の解説講義を通じ、問題文の読み方や思考法を習得することができます。最新の法改正や議論も反映されています。
「総論講義」で共通重要論点を習得
資格スクエアでは基礎的な知識・書き方・思考方法を理解したうえで年度ごとの過去問分析がスムーズになるという考え方をしています。
そこで「秒速・過去問攻略講座」では、まず各科目2~5時間からなる「総論講義」で全年度・複数年度に共通する重要論点を学びます。
「年度ごとの解説講義」で解答筋にたどりつくコツを得る
「年度ごとの解説講義」のテキストは問題文・解答・答案の3分構成です。
- 問題文:解答筋に気づくための問題文の読み方のコツを学びます。
- 解説:出題趣旨・採点実感・ヒアリングが答案の流れにそって整理されており、検討事項ごとの判例・学説等の説明が記載されています。
- 答案:想定順位1位の模範答案と、想定順位100~500位の中位答案が用意されています。これにより、現実的には中位答案を見据えつつ、受験生の理解力や筆力によっては模範答案の作成も可能となります。
司法試験委員会の理解にそった解説
「秒速・過去問攻略講義」でも、出題趣旨・採点実感・ヒアリングと現・元考査委員の著書・執筆箇所を優先的に参照し、司法試験委員会の理解に合うよう解説されています。
2種類から選べる
「秒速・過去問攻略講義」は、さらに「秒速・過去問コンプリート」と「秒速・過去問セレクト」の2種類にわかれています。
「秒速・過去問コンプリート」は、法律7科目×司法試験過去問16年分の問題を扱う約130時間の講座です。司法試験過去問を一通りやってみることで、司法試験の特徴に慣れ、重要ポイントや対策のイメージがつきやすくなります。再受験組で論文試験の点数が伸び悩んでいる方や、論文試験で上位合格を目指す方に適したプランです。
「秒速・過去問セレクト」は過去問コンプリートの中から45問を厳選して解説する約65時間の講座です。司法試験過去問の中でも最低限学ぶべき知識・方法論を効率的に学習できます。インプットが間に合っていないなど学習状況により過去問コンプリートをやる時間がない方に適したプランです。
公式サイト:https://www.shikaku-square.com/
資格スクエア司法試験講座の優れている点
ここで資格スクエアの司法試験講座が他社と比べて優れている点を解説します。比較検討時の参考にしてみてください。
オンラインで時間や場所を選ばず学習できる
一般的な通学型の予備校では通学に時間がかかるうえに受講時間が決まっているため、学校や仕事で忙しい方には不向きです。
また通信講座の中にはビデオ講義を視聴するだけでほとんど独学に近い講座もあり、合格にたどりつくだけの力を身に付けるのが難しい場合があります。
資格スクエアの司法試験講座は、24時間365日、いつでも学習できるオンライン予備校です。自宅のパソコンはもちろん、スマホやタブレットで受講できるため学習の場所も選びません。
また、オンラインの講義画面でマーカーを引くといったカスタマイズができるなどITを活用した学習システムが優れており、効率よく学習を進めることができます。
低価格かつ高品質
資格スクエアはオンラインに特化することで、校舎・教室の運営費や人件費をカットしています。
その分をテキストや講義、サポート体制など合格に直結するサービスに投資しているため、受講生は安い受講料で質の高い講座をとることができます。
担当講師がすごい
資格スクエアの司法試験講座を担当する加藤講師は、司法試験予備校の世界でもっとも司法試験過去問を分析・研究していると言われているほど司法試験を熟知しています。
3,000番→上位合格に大幅アップしたノウハウをご自身の経験から提供してくれるのは非常に心強いです。
講師が作成したオリジナルテキスト
資格スクエアの司法試験講座で利用するテキスト(オリジナルレジュメ)は、司法試験の担当講師である加藤講師が作成しています。
「秒速・総まくり講座」のテキストは合格に必要な知識がコンパクトにまとめられており、論文対策の一元化教材としても利用できます。
「秒速・過去問攻略講座」のテキストは試験を熟知した加藤講師が過去問を分析し、最新の出題傾向が反映された内容となっています。
いつでも質問できる
講義中に疑問点が生じると学習がストップしてしまいますが、資格スクエアの講座は講義の中でいつでも質問できる質問機能がついています。
講義の文章をドラッグして「?」をクリックすると自動で質問投稿画面に挿入されるため素早く質問でき、5日以内には合格者からメールで回答を得られます。
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資格スクエア司法試験講座の価格
司法試験講座はほかの法律系資格と比べると非常に高価なので、講座の価格が気になる方は多いでしょう。
以下、資格スクエアで提供している司法試験講座の価格を紹介します(2021年度版)。
- 秒速・総まくり講座:15万円
- 秒速・過去問コンプリート:15万円
- 秒速・過去問セレクト:10万円
- 秒速・完全パック※:22万5000円
※秒速・総まくり+秒速・過去問コンプリート+2020年最新重要判例の補講+2020年司法試験短答過去問題解説講義 - 秒速・攻略パック※:19万5000円
秒速・総まくり+秒速・過去問セレクト+2020年最新重要判例の補講+2020年司法試験短答過去問題解説講義
なお、資格スクエアの予備試験講座を受講し、予備試験に合格した方は司法試験講座を無料で受けられます。
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資格スクエア司法試験講座の評判・口コミ
資格スクエア司法試験講座の合格者の声から、講座の評判・口コミをまとめます。合格に必要な論点が詰まったテキストと、加藤講師の解説がわかりやすく満足したといった内容の評判・口コミが目立ちました。
「秒速・総まくり講座」の評判・口コミ
・教材は、過不足なく論点が網羅されているので、そこに書いてあること以上の知識を基本書等で学ぶ必要がなく、司法試験に合格するうえで学ぶべきこと・学ばなくてよいことの取捨選択ができます。
・講義動画はすべての科目が加藤先生一人により作成されているため、科目間のバランスがとれており、受講のストレスが少なく済みました。講義内容も、テキストの内容から外れることがあまりないため、テキストの理解を深めるうえで非常に効率がよかったと感じます。
※参考:資格スクエア|合格者の声
「秒速・過去問攻略講座」の評判・口コミ
・良かった点について言えば、まず、科目特性を的確に捉えた参考答案のレベルの高さです。
つまり、出題趣旨や採点実感の核心部分を答案に反映させています。
・加藤先生は時間制限がある中でどう書くかという視点で講義をして下さるので、現実的な答案の書き方を身に付けることができました。特に、時間がないときのコンパクトな論述の仕方や事実の摘示・評価の仕方などが有効でした。
・過去問講座については、全受験生におすすめです。加藤先生ほど、探求心をもって過去問を研究されている方はいないと思います。いかなる受験生でも加藤先生の講義を受けることによって新たな発見があると思います。
※参考:資格スクエア|合格者の声
資格スクエア司法試験講座はこんな人におすすめ
司法試験の受験にあたりどの会社の講座をとろうか迷っている方も多いでしょう。資格スクエアの司法試験講座は次のようなタイプの方に適しています。
効率よく司法試験合格までの力を身に付けたい人
司法試験は例年、予備試験論文式の合格発表からおよそ6ヶ月という短期間で司法試験対策をしなければなりません。
また法科大学院ルートで受験される方も大学院の授業や定期試験に追われ、十分な司法試験対策ができていないまま最終学年を迎えている場合があります。
司法試験対策に費やせる時間は限られているため、合格に必要な力を効率よく身に付けることが大切です。
資格スクエアの司法試験講座は、ランク付けや重要過去問のセレクトなど重要度の高いことが視覚的にわかる仕組みになっているため、時間がない方におすすめです。
ITを使った学習システムで時間・場所を問わずに学習可能なので、スキマ時間も有効活用できるでしょう。
講座費用が気になる人
司法試験に合格した暁には苦労した分の成果を得ることも可能ですが、そこに至るには長い年月を要します。
そのため受験生である現時点では「経済的に苦しい」「講座費用を安く抑えたい」と考える方も多いでしょう。そのような方こそ資格スクエアの司法試験講座は最適です。
たとえば「秒速・総まくり講座」と「秒速・過去問コンプリート」のセットプランは22万円台ですが、大手予備校で提供している類似の講座(7科目のインプット講義)は80万円前後するものもあります。
講義やテキストの質などに違いがあるため単純な比較はできないのですが、少しでも価格を抑えて司法試験に合格したい方は検討する余地が大きいと考えられます。
加藤講師の指導を受けたい人
司法試験講座を担当する加藤講師は「加藤講師の講座をとりたい」という理由で資格スクエアを選ぶ受験生も少なくない人気講師です。
解説のわかりやすさはもちろんですが、話し方やテンポも聞きやすいので加藤講師の指導を受けたい方は資格スクエアを検討してみてください。
話し方や雰囲気は公開されている動画で確認できますし、ブログやツイッターもされているため人柄や熱意に触れることもできます。
法律予備校が近くにない人
大都市圏にお住まいの方はいくつもの法律予備校の中から比較検討して選ぶことができますが、地方にお住まいの場合は「そもそも予備校が近くにない」「予備校はあるが選択肢が限られるため価格の高い予備校を選ばざるをえない」といった悩みを抱えがちです。
しかし資格スクエアはオンライン環境があればどこでも受講できるため、近くに法律予備校がない方でも大都市圏にお住まいの方とまったく同じ環境での学習が可能となります。
公式サイト:https://www.shikaku-square.com/
まとめ
資格スクエアが提供する司法試験講座は、低価格でありながら限られた時間の中でも効率よく合格に必要な知識と実践力を身に付けられる質の高い講座です。
気軽に質問できる体制も整っているため、通信・オンライン講座にありがちな立ち止まりもありません。まずは無料の資料請求をおこない、じっくりと他社と比較してみてはいかがでしょうか。