職場探しをしている弁護士や司法修習生にとって、一番避けたいのがブラック法律事務所への入所ですよね。

ですが、採用に関する情報を発信している法律事務所は思いのほか少なく、事前にブラックかどうかを見抜くのは簡単ではありません。

顔が広い人だと人づてにブラック法律事務所の情報を仕入れられるでしょうが、そうしたツテがない場合はなかなかに大変です。

この記事では、就職・転職活動中の皆さんが、ブラック法律事務所に入所する可能性を少しでも抑えられるよう、ブラック法律事務所の特徴や見極めるポイントを解説します。

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ブラック法律事務所の特徴5つ

一般的にみると弁護士の仕事は過酷な部類に入ります。

そのため、ブラック法律事務所に入所しても、これくらい当たり前なのかなと誤解してしまいがちです。

そのまま無理に適応しようとすれば、カラダを壊すことになりかねないので、しっかりとブラック法律事務所の特徴を確認しておきましょう。

業務内容が事前の話と違う

事務所選びをする際、扱う業務の分野・範囲を重要視する方は多いかと思います。

面接などで、あたかも入所後は希望の業務ができると説明しておいて、実際はまったく関わる機会がないというケースも少なくありません。

それならば、個人事件で経験を積もうと思っても、受任が禁じられていたり、激務のために余裕がなかったりと八方塞がりの状況になってしまいます。

給与が極端に低い

従業員の給与が極端に低いのも、ブラック法律事務所の特徴の一つといえます。

いくら近年は人手不足の影響で売り手市場とはいえ、全員が好待遇の法律事務所に勤務できるわけではありません。

人によっては、就職・転職活動に苦戦する場合もあるでしょう。

そうした人はなりふり構っていられない状況であるため、買い叩きがしやすくブラック法律事務所にとっては好都合。

足元を見られたような給料で契約を結ばされてしまうのです。

非弁のうわさがある

ブラック法律事務所の中には、非弁提携や反社の依頼を受任など、弁護士法に違反する業務を行っているケースもあるので気をつける必要があります。

「火のない所に煙は立たぬ」ではありませんが、非弁のうわさがある時点で関わりを持つのは危険です。

もし、うわさが本当だった場合、自身も非弁提携の片棒を担ぐことになり、そのことが発覚すれば懲戒処分は免れません

最悪の場合、逮捕されてしまう可能性もあるでしょう。

セクハラ・パワハラが横行している

法律を専門に扱う弁護士業界にだからといって、セクハラやパワハラは無縁ではありません。

むしろ、小規模の事務所が多く、上の立場の者に権力が集中しやすいという構造上、セクハラやパワハラが起きやすい環境にあるといえるでしょう。

外部の人間が介入しての改善もあまり期待できず、そのまま見過ごされてしまうケースも少なくありません。

案件を過剰に受任している

多数の案件を同時進行で扱うのは、弁護士にとっては当たり前のことですよね。

しかし、ブラック法律事務所の場合は、弁護士一人当たりが受け持つ案件数がけた違いで、結果として過重労働を強いられやすいです。

少し古いデータですが日弁連が行ったアンケートでは、7割近くの弁護士が現在扱う案件数について40件未満と答えています。

弁護士手持ち案件数

引用元:弁護士の活動実態|日本弁護士連合会

事務所の規模や扱う分野、所属地域などによっても変わりますが、常時案件を100件抱えているような事務所は、労働環境がブラックかもと疑ってかかったほうがよいでしょう。

ブラック法律事務所を見極める際のポイント4つ

入所前にブラック法律事務所かどうかを判断するのは難しいですが、見極めることが不可能というわけではありません。

応募した事務所がブラック法律事務所かどうかを見極めるためのポイントを紹介します。

短期間で退職した人がいないか確認する

ブラック法律事務所かどうかを簡単に調べる方法の一つは、短期間での退職者がいないか確認することです。

短期間での離職は転職活動で悪い印象を与えてしまうため、普通は行いません。

にもかかわらず、短期で離職しているということは、耐えられないほどブラックな労働環境であった可能性が高いといえます。

Wayback Machine」というネットのツール使えば、更新前のホームページが確認できるので、短期離職者を確認することができます。

その事務所に所属だったことを公表している弁護士はいないか調べる

それなりに弁護士を採用している事務所であるにもかかわらず、OBやOGが少ないようなら警戒したほうがよいかもしれません。

ブラック法律事務所の場合、円満退職というのは稀で、大体は強い不満を持って辞めています

退職後には一切の関わり・つながりを絶つために、勤務していたことを隠すケースが多いといえます。

面接時に以前はどんな人が働いていたのか確認してみるとよいでしょう。

口コミ・評判を調べる

労働環境が劣悪な事務所の場合、業務のパフォーマンスも低下しやすいので、何かしらの悪い評判や口コミがあるものです。

利用者の評判・口コミの確認はもちろんのこと、同業者や連携のある士業、裁判所などに事務所の仕事ぶりを確認してみるとよいでしょう。

雇用条件を確認する

面接・契約締結時に雇用条件をはっきりと明示しない場合は、ブラック法律事務所の可能性はかなり高めといえます。

詳しく説明してしまっては、ブラックな働かせ方をしていることがバレてしまうため、あやふやな回答でごまかすのです。

また、面接の際は良い条件を伝えといて、契約時に劣悪な条件を一方的に押しつけてくる場合もあります。

そのため、雇用条件の説明以外にも怪しい雰囲気を感じたら、内定を断るほうが無難です。

弁護士に聞いた、ブラック法律事務所のイメージ

ブラック法律事務所と聞いて思い浮かべることは主に3つあります。

まず『①職場の雰囲気が悪い』というのが挙げられますね。

特に少人数の事務所の場合は良くも悪くも職場内の人間関係が密になるので、職場の雰囲気が自分に合うか否かは重要だと良いと思います。

次が『②勤務時間の長さ』です。

事務所にもよると思いますが、深夜や土日も業務をしないと仕事が終わらない事務所もあるかと思います。ただし、勤務時間の長さだけでブラックか否かは判断できません

これも事務所によると思いますが、(文献調査に要する時間等も含め)一般に弁護士業は業務時間が長い印象です。

多くの事件を扱い、丁寧な事件処理を重ねて実力がつく」というのも事実だと思うので、入所前に自分の理想の働き方をしっかり考え、入所予定の事務所と理想の働き方にミスマッチがないかはよく検討すべきです。

最後に「③イソ弁が短期間に代わる」というものです。

数か月単位でイソ弁が入れ替わってしまう事務所もあると聞いたことがあります。

おそらく①や②のミスマッチが大きかったのだろうと思います。

法律事務所の職場環境等の情報は多くはないかもしれませんが、なるべく情報収集してから入所を検討すべきでしょう。

働きやすいホワイトな法律事務所の特徴

転職や就職でブラック法律事務所を避けたいのは当然として、できるだけホワイトな環境で働きたいですよね。

この項目では、ホワイトな法律事務所に典型的な5つの特徴を解説します。

雇用条件を明示している

弁護士業界では、採用時に雇用条件を明示しない法律事務所も少なくありません。

そうした中、きちんと求人票や面接で応募者に条件を提示する法律事務所は、ホワイトである可能性は高いといえます。

情報発信に積極的

情報発信に積極的だというのも、ホワイトな法律事務所に見られる特徴の一つ。

近年、弁護士の採用事情は売り手市場であり、ただ求人をひまわり求人求職ナビなどに掲載して待っているだけでは、なかなか人が集まりません。

そのため、自社HPやSNSを活用して、積極的に事務所の魅力や説明会の情報を発信する法律事務所が増えています。

そのような情報発信は自分たちの事務所の労働環境について、ある程度の自信を持っていないとできないため、ホワイトである可能性は高いといえます。

コンプライアンス意識が高い

ホワイト法律事務所の場合、コンプライアンスに対する意識もしっかりとしています。

コンプライアンスに違反すれば、懲戒請求がなされるリスクがある以上は対策をするのは当然のこと。

入所後に非弁提携を行う事務所だと気づいて、後悔する心配がありません。

以前働いていた人がほめている

以前に働いたことのある従業員がほめているのも、ホワイト法律事務所ならではの特徴です。

前の所属先について、愚痴や不満を言うことはストレスの発散につながりますが、ほめる場合のメリットは本人にはほとんどありません。

にも関わらず、ほめるというのはそれだけ環境に満足していたことの表れといえ、ホワイト法律事務所である可能性は高いでしょう。

転職エージェントを利用している

ブラック法律事務所の場合、採用に対して必要以上にはお金をかけません。

となれば、採用媒体の中では割高である転職エージェントを利用している可能性は低いと言えます。

転職エージェントを活用して採用活動を行う事務所は、比較的に経済状態も良いはずなので、安定した環境で働きたい方におすすめです。

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ブラック法律事務所の上手な辞め方

ブラック法律事務所に現在も在籍している方にとって悩ましいのは、どう辞めるかですよね。

できれば円満に辞めたいところですが、強い引き留めにあったり、脅されたりしたらと考えると言い出しにくいのも仕方ありません。

もし穏便に辞めたいのであれば、退職日をある程度長めに設けて、現在抱えている業務を片付けるもしくは引継ぎを完了させておきたいところです。

弁護士の方であれば「6ヶ月~1年程度」、事務職員の方は「3ヶ月~6ヶ月程度」が目安といえるでしょう。

事務職員の方は状況次第では、他の事務所の弁護士に相談してみるとよいかもしれません。

まとめ

ブラック法律事務所への入所を避けたい場合、情報収集を念入りに行うことが大切です。

情報収集で下記のような特徴が事務所にみられた場合には、注意したほうがよいでしょう。

  • 業務内容が事前の話と違う
  • 給与が極端に低い
  • 非弁のうわさがある
  • セクハラ・パワハラが横行している
  • 案件を過剰に受任している

また情報収集の際には以下のポイントを意識すると、ブラック法律事務所に関する情報が効率よく集められます。

  • 短期間で退職した人がいないか確認する
  • その事務所に所属だったことを公表している弁護士はいないか調べる
  • 口コミ・評判を調べる
  • 雇用条件を確認する

ブラック法律事務所の情報を集める一方で、働きやすいホワイトな職場探しも並行して行うことが大切です。

【ホワイト法律事務所の特徴5つ】

  • 雇用条件を明示している
  • 情報発信に積極的
  • コンプライアンス意識が高い
  • 以前働いていた人がほめている
  • 転職エージェントを利用している

法律事務所に関する情報の集め方がわからないという方は、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。

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