fbpx

弁護士専門の転職・求人情報サイトならNO-LIMIT

求人を探す 求人紹介はこちら

外資系企業の法務の仕事内容とは|転職で必要なスキル・経験・年収相場・おすすめの転職サイトもご紹介

更新日: 公開日:

外資系企業は、日本では考えられないスケールの時価総額の企業が多くあります。様々なビックディールに関わることができる可能性がある外資系企業の法務は、魅力的ですよね。

また、外資系の法務では、世界各地にある支店とのやり取りや出張、専門性の高い用語を駆使したタフな交渉なども想定されるので、困難な業務も少なくないと考えられます。その分報酬も、数千万円にも及ぶ年収になることも期待できます。

今回は、外資系企業の法務に関して、法務部の業務内容から必要な経験・スキル、年収相場や転職事例まで幅広く解説していきます。

外資やグローバル法務の求人紹介・転職相談はこちら

法務の求人・転職支援なら

logo_minn

NO-LIMIT(ノーリミット)は、インハウスローヤー、法務人材に特化した求人紹介・転職支援を行う専門エージェントです。法務人材を積極採用中の企業求人多数。ご希望の求人のみをご紹介する体制があります。

法務の求人紹介はこちら

外資系企業の法務部における主な仕事内容5つ

外資系企業の法務部では、多岐に渡る業務があります。企業の規模にもよりますが、基本的に多国籍に展開しているような外資系企業の法務を想定した場合、法務は、人員も数十人は下らないもので数百人に及ぶことも考えられます。

そうした外資系企業の法務について、5つご紹介していきます。

契約書のレビュー・ドラフト

国内の企業とも共通する基本的な業務として、契約業務が挙げられます。

契約締結のフローに関しては、アメリカを中心に電子契約のサービスが日本より普及しており、基本的に電子化されています。

契約書のレビュー・ドラフトに関しても、AIレビューツールを活用しつつスピーディーに行うことが求められます。国内外の取引を多種多様に扱うことから、日本語以外の契約書に触れることも少なくありません。

各国の法制度の調査

グローバル企業では、様々な国に支店を展開して活動していることがあります。

そのため、その国々における法制度について精通している必要があります。日本にいながらであっても、支店間のやり取りやほかの海外支店のオフィスからの質問にも応じたりする業務があることから、法制度を幅広く知っておく必要があります。

主に適用法令に関する棲み分けの知識も必要ですが、国内外の外交情勢のほかそれに基づく条約と法制度がどのように紐づいているかを把握することが重要な業務です。

M&A関連業務、ファイナンス

様々な国の企業に関わりながら事業を展開していくため、M&A関係の業務や、インバウンドの資金調達に関して、日本の証券会社との交渉などのやり取りを行うことが考えられます。

規模にもよりますが、高度な専門知識を要するため、顧問先の法律事務所や会計事務所とも連携しながら進めていきます。

顧問弁護士事務所とのメールのやりとり

外資系企業では、ある程度資金力がある上に、弁護士など法務を重要視していることから、顧問弁護士の活用も積極的です。

法務部を設置し、インハウスローヤーを抱えている場合であっても、特に訴訟関連のこと、日常的に行われる業務ではない分野に関しては、専門家に相談をしながら進めていきます。

そういった際に、顧問弁護士事務所とのメールのやり取りを行うことが法務の仕事です。

戦略・政策渉外

外資系企業では、戦略渉外、政策渉外の業務にも力を入れている場合があります。

戦略渉外・政策渉外は、先端的な分野のビジネス・新規事業を行う場合、特に様々な法規制に阻まれる場面で、規制を打破しあるいは自主規制の枠組みを作るなど、政策形成として制度作りにアプローチすることで事業を推進する業務です。パブリックアフェアーズ、ルールメイキングと呼ばれる分野でもあります。

例えば、IT大手のAirbnbは、2014年に日本法人が設立された後、民泊事業が旅館業法上の規制にかかる可能性が指摘されていました。具体的には、民泊営業が当時の旅館業法上「簡易宿泊所」として旅館業にあたるとされ、都道府県知事の許可を得る必要があるとされていました

そうした規制の下では、旅館業法に関する法令上様々な基準があり、基準をクリアして民泊を営業できる場合は限定的と考えられるものでした。

しかし、同社の公共政策部や法務部を中心に政策形成に向けた活動を重ねたことで、最終的に、住宅宿泊事業法という形で、より緩和された条件のもと届出制によって事業を行うことができるといった内容の法律の制定まで実現しました。

外資系企業では、こうした様々な新しいサービスを展開するにあたり、法規制を越えていくアプローチを行うルールメイキングを重要視しています。

外資やグローバル法務の求人紹介・転職相談はこちら

外資系企業における法務の仕事と国際法務の違いとは

よくある質問として、外資系企業における法務部門の業務と、日系企業における国際法務部門(グローバル法務)を混同されている方がいますが、その仕事内容は大きく違います。

どちらも海外・グローバル業務を見据えた法務ニーズを満たすという点では同じですが、その明確な違いを下記でご紹介します。

外資系企業における法務の場合

外資系企業は原則海外での業務遂行における法務を行っているため、海外でのビジネス転展開と、日本でのビジネス成功を法務の観点で支えるのが役割になっています。

そのため、日本で外資系企業・グローバル企業が法務求人を出すのは、基本的には日本におけるビジネス展開、商慣習や文化への理解度が高い日本人を、法務部員として雇用するのことを目的としています。

つまり、国内法に詳しい人材(弁護士等)を確保したいというニーズがあります。具体的には、契約・取引に関わる法務、コンプライアンス関連業務、英文契約書の日本語版への翻訳・レビューなどですね。

日本への進出を考える企業がこれら法務部員を拡充するのは日本の商法や民法、割賦販売法、借地借家法などに関する法知識が求められます。

特に初めて日本進出する外資系企業の場合、日本特有の各種法令に詳しい人材が社内にいないことが多く、日本人の法務部員には、日本以外の国における法務ではなく、もっぱら日本の国内法務実務が求められるケースが多いでしょう。

国際法務の場合

他方、日本企業の国際法務部門は、日本企業が海外進出する際に法的支援を行ってくれる人材が欲しいために求人を出すケースが主です。

海外企業に対してM&Aを積極的に行う日本企業は増加傾向にあり、円高の影響などにより国内経済の成長が伸び悩みを見せている中、アジア諸国へ活躍の場を広げようとするケースが多く見受けられます。

2022年12月のM&A件数は352件で13.1%の減少となった。マーケット別ではIN-INが267件で前年同月比18.1%減、一方、IN-OUTは56件、同3.7%増、OUT-IN は29件で同16.0%増だった。同月の事業承継M&A(注1参照)は79件で前年同月(59件)に比べて33.9%増加した。月間では2022年3月の87件に次ぐ過去2番目の水準となった。
 事業承継M&Aの2022年1~12月累計件数は748件となり、2021年の642件から16.5%増加し最多を更新した。また同年、1,000億円規模の大型案件が公表されたことで金額(買収金額等の合計)も9,639億円となり過去最高だった。
 個別の事例をみていくと、経営者の高齢化に伴う後継者問題の解決だけではなく、経営者の早期リタイアや、大手・有力企業などの傘下に入り成長を目指すケースが散見されており、売り手側の目的は多様化しつつある。
引用元:2022年12月の事業承継M&Aマーケット概況 ~2022年の事業承継M&A件数は過去最多に〜|株式会社レコフ

海外に進出する際、進出国の商慣習、文化、法律を深く理解することはマストの業務です。国内法と国際法は慣習法が違うため、法背景にある国際情勢に関する理解も欠かせません。

まとめると、

  1. 外資系企業の法務部門では日本人として国内法に関する実務経験が求められる
  2. 国際法務では進出先国の法律や慣習、文化に関する理解・経験が求められる

という違いがあります。

外資やグローバル法務の求人紹介・転職相談はこちら

外資系企業の法務への就職・転職に活かせるスキルとは

外資系企業の法務への就職・転職において、どのようなスキルや経験があれば有利なのでしょうか。5つご紹介していきます。

弁護士として3~5年以上の経験

法律のプロフェッショナルとしての資格があり、かつ一定の経験を有する場合、外資毛企業の法務の転職では、1つの強みになります。

日本では、国内企業の法務部に所属する場合、特に資格の有無が重視されるとは限りません。弁護士資格がない法務部員であっても、社内の法務で法律の勉強をして知識をつけていくことが可能だからです。

また、法律文書のドラフティングの能力がなくても、5人から10人以上の人員数がいる法務部の規模であれば、OJTの中で上司や顧問弁護士とのやり取りを通じて一定のレベルに達することができます。

他方で、外資系企業では、法務部員であっても、取引先や外部の弁護士との連携を、対等に行うことができるレベル感を求められることがあります。書面のドラフトに関しても、インプットをしなければ通用しないスキルだと、業務をこなしていくことが困難でしょう。

そして、日本よりもJob型採用が進んでいることから、勤続年数に関わらず大きな案件に関わることもあります。そのため、法務部に入るときには、そうしたニーズに応えられる程度のスキルや経験があると、強みになります。

そのため、弁護士の資格があり法的な知識と書面作成や交渉力において基本が養われ、かつ3年から5年の経験年数があって基本的な部分が確立されており実務的なスキルが相当程度ある場合だと、外資系企業では、大きな戦力として期待されます。

企業法務(M&Aなどでの大型案件の経験)

やはり企業法務での経験は、有利です。内部統制や基本的なガバナンスの運用に関する知識はもちろん、M&A、ファイナンス、税務といった分野においてスキル・経験があると、強みになります。

先にも述べた通り、外資系企業、グローバルに事業を展開している企業では、M&Aの業務が事業拡大の上で不可欠です。

特にクロスボーダーM&Aで、海外弁護士とのコミュニケーションや交渉における経験があると、業務にフィットしやすいと考えられます。大型案件で複雑な案件をこなしたり、法務DDの調査を効率的に遂行してスピーディーにクロージングまでこぎつけることができるスキルがあると、非常に有利であると考えられます。

ファイナンスでは、証券会社を相手に交渉を行うことになるので、ファイナンス分野の専門知識を有していないと交渉の場面で劣位に立たされてしまいます。

このように、企業法務の分野でスキルや経験を有していると、外資系企業の法務への転職において有利に活かされるといえるでしょう。

留学経験

留学経験を有している場合は、経験やスキルとして一定の信頼性が置かれる要素になると考えられます。

留学先、留学の期間・回数、目的、成果によっても異なりますが、いずれにしても自分自身が得た経験として語るには、個性を伝える要素にもなりえます。

それぞれの要素で、理由を具体的に明らかにすることで、異文化への寛容さ、経験したことのない環境での適応力などが反映されると考えられるからです。

外資系企業では、法務という職種であるか否かに関わらず、企業風土としてこうしたスキルや経験が社内で活躍していくための人間的な要素であるといえます。

海外弁護士資格

英語での交渉や専門的な知識を生かしたコミュニケーションのスキルを図る指標として、海外弁護士資格が有用であると考えられます。

日本の弁護士資格を有していてある程度の法的な思考や知識があるとしても、英語力において顕著な差が出るのが、海外ロースクールやBar(アメリカの州ごとの司法試験)のスキルです。外資系企業の中には、日本に属している企業であっても、日本人以外の様々な国の人とのコミュニケーションが日常であることもあります。

その中で、英語で、法律の専門知識を活用したコミュニケーションを求められる場面では、スピードとボキャブラリーに対応することができないと業務にならないこともあるでしょう。

海外ロースクール出身者や、アメリカの弁護士資格がある人であれば、そうしたレベルでのコミュニケーションに関する経験があるといえるので、外資系企業の法務の就職・転職において有利であるといえます。

大手企業での法務の経験

外資系企業の法務は、企業としても有名で大規模な組織であると考えられます。そのため、大手企業の法務など、ある程度法務として組織が確立された中で勤務した経験があると、カルチャーフィットしやすいといえます。

また、国際的な業務にも一定のスキルがあると考えられるため、スキル面でも適合するものといえるでしょう。

外資やグローバル法務の求人紹介・転職相談はこちら

外資系企業の法務で求められる英語力の水準

外資系企業で求められる英語力の水準はどの程度でしょうか。

外資系・グローバル企業と聞くと、求められる英語力はTOEIC900点以上、TOEFL-IBTでも90点以上のような、超エリートクラスのものが要求されるように思います。しかし、実際には、就職や転職という入り口部分では、必ずしもそうではないというのが実情と言われています。

特に、法務部では、海外駐在で現地の取引しか扱っていないような場合などを除いて、英語を使う場面や要求されるスキルにも違いがあります。

もちろん、ビジネスとして、仕事として英語を日常的にインプット・アウトプットすること自体に抵抗があると通用しません。しかし、英語を扱う“基礎体力”さえあれば、業務をこなすこと自体は不可能ではありません。

その意味で、目安としては、TOEIC700点を超える程度の英語力は、求められるものと考えられます

あくまでも、個々の案件や業務に際して、必要なボキャブラリー、インプット・アウトプットのスキルもその際の積み重ねの中で、業務に対応でき、質も向上していくようになります。もっとも、それだけで法務部員として英語を使いこなせるようになるとは限りません。

業務の中でよりアウトプットの質を高めて向上させていくには、自分自身の努力が重要であって、就職や転職の時点で、能力的に英語が人よりできることで、様々な機会や挑戦に恵まれるでしょう。

外資系企業の法務の年収相場

トップクラスのものであれば、900万円から1200万円程度の待遇があります。

1000万円前後だと、管理職・マネージャー職のポジションなど相応の豊富な実務経験が求められるものと考えられます。

他方で、年収の提示範囲に幅がある場合もあります。

500万円から1000万円という年収が提示されています。経験に応じて年収の金額が変わってくるものと考えられます。外資系企業では、スキルや経験に応じ、職種と業務内容との綿密な調整を通じて、採用したり待遇を決定するため、こうした幅のある年収であると考えられます。

外資やグローバル法務の求人紹介・転職相談はこちら

外資系企業の法務に就職・転職するには

外資系の法務への就職・転職を成功させるためには、どのような方法や準備をするべきでしょうか。3つのポイントを紹介していきます。

英語でのコミュニケーションを意識的に行う

英語が得意でない方でも、外資系企業の法務部への転職は可能ということはお伝えしてきました。

しかし、英語でのコミュニケーションに対して慣れること、ストレスを感じることなくコミュニケーションを取れること、うまく話せなくても会話をしようという姿勢を持つことは不可欠です。そのため、英語でのコミュニケーションに慣れるための努力をしておくことは、外資系企業の法務に転職する上で、重要なものと考えられます。

そうした姿勢が、転職活動において面接の場でも表れて、プラスにつながってくるでしょう。

アピールできるポイントをしっかり自己分析する

外資系企業の風土として、アピールする人、発言する人が好まれます。日本では奥ゆかしさといった美的感覚がありますが、外資系企業では真逆です。

失敗を恐れずにチャレンジしていきましょう。

しかし、実際にそれを行動に移すにも、明らかにできそうにないことであってもチャレンジしていくには自信がないという場合もあるでしょう。

そのため、自己分析を綿密に行って、この分野・経験に関しては誰にも負けないというものを認識しておくことがポイントです。そのような分野、経験に関する業務であれば、積極的に発言してチャレンジしていくことができると考えられるからです。

業界に精通したエージェントに相談する

自己分析を行うこと、また自分の能力・スキル、経験に照らして最適な企業に就職・転職を成功させたいですよね。そのために必要なのは、業界に精通し、サポートが充実したエージェントのサポートを受けることです。

特に、弁護士であれば、弁護士業の文化や職人性といった性質もあることから、そういった強みを活かすために、弁護士業界に精通しているエージェントが最適であると考えられます。

外資系法務の転職に強いおすすめの転職エージェントはNO-LIMIT!

NO-LIMIT_法務

公式サイト:https://no-limit.careers/

NO-LIMITは弁護士・法務人材に特化した転職エージェント。在籍するアドバイザーが全員弁護士集客支援を行っていた人間たちで運営しているのが他エージェントとの大きな違いです。

現状の働き方や今後のキャリアプランまで、しっかりヒヤリングし、ぴったりの求人を紹介してくれます。

外資系企業から海外展開中の日系グローバル企業、海外の企業法務を中心に扱う法律事務所まで、幅広い求人に応募することができます。

公式サイト:https://no-limit.careers/

外資やグローバル法務の求人紹介・転職相談はこちら

まとめ

最後に、本記事のポイントを3つにまとめます。

  • 外資系企業の法務における業務は、基本的な契約業務のほか、コンプライアンス関連業務、M&Aやファイナンス分野の業務も多い。また、成長企業では、ルールメイキングと呼ばれる領域の分野で、戦略渉外や政策渉外に力を入れているところもある。
  • 外資系企業の法務に転職する際に強みとなるのは、法律の専門知識を活かした経験が相当程度あること、弁護士として3~5年程度の経験があると有利である。ほかにも、企業法務での経験、大手企業の法務での経験、海外弁護士資格や留学経験も生かされると考えられる。
  • 外資系企業の法務の年収相場は幅があるものの、優良なものでは1000万円前後のものがあるなど好待遇である。外資系企業の法務への転職には、英語でのコミュニケーションに対する素地を身に着け自己分析を行うことと、業界に精通したエージェントのサポートを受けることが重要である。
CONSULTATION WINDOW

転職のお悩み相談窓口

NO-LIMITにLINEで登録