理想の弁護士像を持ち、その実現によって”仕事を楽しく、人生を幸せに”。今回登場する弁護士は、思いを形にするためのキャリアアップの道として、大手弁護士事務所への転職を選択しました。
高い意欲と自己研鑽によって、企業法務の領域へのチャレンジを続け、積極的にステップアップを目指しながら将来に向けて歩む転職者の事例をご紹介します。
【プロフィール】
1996年生まれ。千葉県出身。高校卒業後、早稲田大学法学部に進学し、学部4年生のときに受験した司法試験予備試験に合格。
卒業後の2021年に司法試験に合格し、2022年から法律事務所での勤務を開始した。
法律家としてのキャリアに危機感を感じたことから転職を決意
–2021年に司法試験に合格後、2022年4月から法律事務所での勤務を開始され、2023年11月に1度目の転職を経験されたということですが、その際の経緯を教えてください。
最初の転職を決意したのは、キャリアのスタートとなった法律事務所での倒産事案や一般民事に関する業務に単調さを感じ始めたことがきっかけでした。
同時期に司法試験予備試験を受けた同期たちの多くは、企業法務という領域での業務に携わっていました。
その同期たちとコミュニケーションを取った際に、自分の業務に対する物足りなさ、法律家としてのキャリアに危機感を感じたことから、転職することを決めました。
–その際の転職先を選ぶ基準はどのようなものでしたか?
転職先を探す際は、弁護士としての業務に関する教育体制が充実しているかどうか、ということを基準にしたことを覚えています。それは、最初に所属した法律事務所では、実務を通して業務スキルを得ることが多かったので、改めて書面作成や実務に関する指導を受けたいと考えていたからでした。
転職活動に関しては、それまで経験のなかった企業法務という業務を志望していたため苦労も多かったのですが、教育にも力を入れている法律事務所への転職を叶え、希望する業務を担当できる環境を得ることができました。
大手法律事務所での経験を得てさらなるステップアップを目指す
–企業法務という新しい領域での仕事にチャレンジした結果、どのような実感を得られましたか?
未経験の業務領域でしたが、前職で訴訟や裁判に関する実務経験を生かすことができ、新しい仕事にもスムーズに取り組めました。
転職先は、企業法務の領域における紛争への対応という業務を得意としている法律事務所だったので、前職で得たスキルを発揮しながら業務を担当することができ、多忙ながらも充実した日々を過ごせるようになりました。
その環境で約1年間、企業法務に関する知識や新たなスキルを身に付けていったわけですが、自身の成長を実感すると同時に、より大きな規模の法律事務所で業務経験を積みたいと思い始めたんです。
–そこから再び転職活動へと進むことになったということですが、1度目の転職と比べてどのような違いがありましたか?
とてもハードな仕事をこなしながら企業法務の経験を積んだことに加え、M&Aに関する業務などの新たなスキルを身に付けたことで、転職先の選択肢の幅が大きく広がりました。1度目の際には難しかった大手法律事務所への転職にもチャレンジしましたが、多忙な日々の中でも意欲的に学びを得てきた姿勢、勤勉さを評価もしていただけました。
弁護士の勤務環境に関しては、事務所の規模の大きさやキャリア形成について多様な意見があることも事実で、大手法律事務所でのキャリアアップに疑問を持つ法律家も少なくないと思います。しかし、大手法律事務所での業務を一度体験してみたい、規模の大きな組織に飛び込んでみなければわからないこともあるはず、と私は考えていました。その考えがあったことから、今回は転職先として大手法律事務所を選択することにしたんです。
「人」を見るエージェントから受けた提案と印象的なアドバイス
–転職活動をする際に、アシロのエージェントサービスを選ばれたのはどのような理由からだったのでしょうか?
1度目の転職先は、転職活動の中で自分自身で探し、応募・合格した法律事務所だったのですが、実は同時にアシロに加え複数のエージェントサービスも利用していました。そのとき印象に残ったのが、アシロのエージェントの人柄の良さ、そして転職者に向き合う姿勢の真摯さでした。その印象があったので、再び転職活動を始める際にはアシロに連絡し、前回担当してくれたエージェントのお世話になることにしたんです。
前回の転職の際にアシロと他社サービスを利用して強く感じたのは、紹介案件や提案内容の違いよりも、エージェントの人柄の違いでした。他社のサービスでは、とにかく数を多く応募することを強要される、支援の成果を必要以上にアピールされる、報酬額を重視して転職者の意に沿わない事務所を強く推薦する、といったこともありました。しかしアシロのエージェントは、転職者の思いに寄り添ったアドバイス、状況を踏まえたきめ細かな調整をしてくれましたし、ときには相談相手にもなってもらえました。その印象があったので、今回の転職ではアシロのサービスだけを利用したわけですが、そのサポートは本当にありがたかったですし、転職活動を非常に楽に進めることができたと実感しています。
–エージェントとのやり取りで印象に残っているエピソードはありますか?
今回は2つの転職先候補がありましたが、その選択においては、私は大手法律事務所を選ぼうと思っていました。その考えを伝えたところ、エージェントから「事務所や事案の規模よりも、長く働ける環境を選ぶことも大切なのでは?」と言われたことが印象に残っています。自社の利益につながる報酬額ではなく転職者の思いを優先し、学歴や経歴などのスペックだけではなくその「人」を見て支援してくれるのが、アシロのエージェントサービスに関する最大の特徴なのではないでしょうか。
自分に合った仕事を全うできる弁護士になることで仕事が楽しくなる
–今後のご自身のキャリアについてはどのようなお考えをお持ちですか?
キャリアをスタートして間もない頃、周囲の弁護士たちが独立やキャリアアップに関する具体的なイメージを持っていることに、大変驚いたことがありました。私自身は、弁護士や法律家という領域に関する知識もあまり持ち得ておらず、将来的な目標は具体化できていませんでした。しかし、経験を積みながらキャリアアップし、弁護士としての道を歩む中で見えてくるものが必ずあると思っていましたし、その思いは現在も変わっていません。
また、自分にマッチする企業法務という業務において、独創性を発揮しながら自分一人で仕事を全うできる弁護士になりたいという思いも、当時から変わらず持ち続けています。自ら依頼を獲得して事案に対応し、すべてを完結させることができる弁護士になることが私の理想。その理想を形にできた段階で、その先の目標や新たなビジョンが見えてくるのではないかと、私は考えています。
–転職や自身のキャリアパスについて悩みを持つ方々に伝えたいことはありますか?
人生における大半の時間を占めるのが仕事であり、その仕事が楽しくなれば人生における幸せの総量も増えるはずです。これは弁護士や法律家だけではなく、すべての仕事に共通することだと思います。私の場合は、一人で仕事を全うできる理想の姿の弁護士になることで、仕事がより楽しくなり、より大きな幸せを感じられるはずだと思っています。
転職やキャリアに迷う方には、理想を叶えるために積極的に前に進んでいただきたいと思います。新しい環境に入ってみることで、はじめて理解できることも多いはずなので、考えすぎることなくチャレンジすることが大事だと、これから転職を目指す弁護士の方々に伝えたいですね。
成長意欲を持ち、自己研鑽を常に心掛けている意識の高さが成功要因
お話の中に「法律家として危機感を抱いたことが転職のきっかけになった」というエピソードがあるように、常に成長意欲を持って仕事に向き合ってきたのがこの方の最大の特徴だと言えるでしょう。また、「弁護士の仕事は努力と自己研鑽を続けることが大切」というコメントもあり、弁護士として安心することなく、高い意識で常にステップアップを目指していることが、インタビューの中で強く感じられました。
そうした高い意識でキャリアを歩んできたからこそ、転職の際に自身の進むべき道に迷うことなく、ベストな環境を選択することができたのでしょう。これまでの多忙な日々で得た経験や業務スキルに加え、弁護士として大切にすべき意欲を培ってきたことが、この方の転職成功の最大の要因なのではないでしょうか。
【担当エージェントより】
約2年前からのお付き合いになりますが、理想とする転職先へとご縁をおつなぎすることができたのは本当に嬉しく思います!
特に今回は、非常にお辛いことがあったと伺っております。ただそういった内容もポジティブな表現に言い換え、前を向いて成長できる環境を常に求めていく姿勢や考え方が非常に魅力的でした。
転職活動中のちょっとしたやり取りも含め、私自身も非常に楽しんでご支援をさせていただきました(笑)
何より今回のご入所先にて長期的に就業していただき、今まで同様、クライアント様に真摯に向き合いながら更なるキャリアアップをされてください!