令和元年12月4日、会社法の一部を改正する法律が成立しました。そして、昨年11月20日施行日に関する政令が公布されました。政令によれば、改正会社法は、令和3年3月1日から、施行されます。

いくつか改正点がある中で、社外取締役の設置義務化に関するものがあります。そして、全体的に、コーポレートガバナンス強化の潮流があり、上場企業を中心に社外取締役・監査役等を置く企業が増えています。

出典:社外役員のススメ~皆さんも二弁「社外役員候補者名簿」に登録しませんか?|第二東京弁護士会

さらに、社外取締役に期待する資質として弁護士を含む「専門分野の知見」が62%を占めており、社外取締役をはじめとした社外役員に関する弁護士等の法務人材のニーズは高まるばかりです。

出典:社外取締役の機能強化「3つの心構え・5つの行動」|公益社団法人経営同友会 2018年5月 4頁

そこで今回は、社外取締役の役割とはなにか?という点を筆頭に、社外取締役の具体的な役割を社内役員や顧問など様々な形態との相対比較を検討しつつ、社外取締役に向いている人材や弁護士の活躍の仕方まで、徹底解説していきます。

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社外取締役とは

社外取締役とは、会社法2条15号によれば、次のようにあります。

十五 社外取締役 株式会社の取締役であって、次に掲げる要件のいずれにも該当するものをいう。

イ 当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人(以下「業務執行取締役等」という。)でなく、かつ、その就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役等であったことがないこと。

ロ その就任の前十年内のいずれかの時において当該株式会社又はその子会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)又は監査役であったことがある者(業務執行取締役等であったことがあるものを除く。)にあっては、当該取締役、会計参与又は監査役への就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役等であったことがないこと。

ハ 当該株式会社の親会社等(自然人であるものに限る。)又は親会社等の取締役若しくは執行役若しくは支配人その他の使用人でないこと。

ニ 当該株式会社の親会社等の子会社等(当該株式会社及びその子会社を除く。)の業務執行取締役等でないこと。

ホ 当該株式会社の取締役若しくは執行役若しくは支配人その他の重要な使用人又は親会社等(自然人であるものに限る。)の配偶者又は二親等内の親族でないこと。

引用元:会社法

つまり、社外取締役は「取締役」として会社の経営陣の一翼を担いつつ、経営上の意思決定や業務執行についての監督を「社外」の立場から行う人のことです。

「社外」とは、社内での役員経験がないもしくは10年より前であり、あるいはグループ会社の取締役等でないなど、形式的な立場上も事実上も内部的な影響力がない客観的な立場に位置づけられる趣旨です。

また、社外取締役の中でも、特に経営者や利害関係者から完全に独立しており、株主との利益相反のおそれがない社外取締役を、独立社外取締役と呼ぶこともあります。もっとも、社外取締役と一口にいっても、コーポレートガバナンスに関する様々な考え方から、その具体的な役割について活発な議論があります。

社外取締役の具体的な役割3つ

社外取締役は取締役という経営陣の一人として、経営上の意思決定に関わる一方で、「社外」という客観的な立場にあります。しかし、「社外」というのも多義的でな概念です。

そこで、近時の議論も踏まえつつ、企業規模や段階、機関設計など様々な立場と比較しつつ、社外取締役の役割について具体的に考察していきます。

監督機能

社外取締役は、業務執行そのものには関わる権限がないのが原則です。

他方で、内部での馴れ合いや、特に中小企業における事実上の利害対立から、社内のガバナンス強化が行き届かなかい場面が多々あります。そこで、社外取締役には、社内からの影響力が及ばない立場から、客観的にガバナンスの監視・監督をする役割が期待されます。

加えて、監査役と対比すれば、監査役は制度上取締役と対立緊張関係にありますが、社外取締役は、取締役会内部の立ち位置にあるため、制度上の対立緊張関係にはありません。あくまで、客観的なポジションにあるだけで、すでに述べたように業務執行の主体になることもあります。

事業戦略や計画に対する助言・審査ないし承認

社外取締役は、取締役として経営陣の一員ですから、事業戦略や計画自体にも関わります。他方で、業務執行には基本関与しないため、事業戦略の策定において、立案などコアな部分を創り上げるという点では、主要な役割ではありません。

しかし、事業戦略や計画の中身を審査し、適宜助言する、ひいては承認してGoサインを出すなどの形で関与していく役割があります。

助言は、最終的なビジネスジャッジそのものへの関与ではないですが、意思決定上重要な判断材料を与えるために求められるものといえるでしょう。

この点について、平成30年の調査によれば、実際の社長・CEOの立場から最も期待される役割であるとの声が高いです。

出典:社外取締役に関するアンケート調査結果 図表17|経産省

株主をはじめとしたステークホルダーの意見を適切に反映させる

社外取締役には、会社・株主の意見を業務執行に適切に反映していくことが求められます。

改正後の会社法348条の2にも表れているように、取締役の利益相反を防止するほか、株主の利益を害するおそれがある場合に、業務執行を主導する社内取締役を抑制していく役割が求められています。

そのほか、M&A戦略やデュープロセスの妥当性、会社と経営陣ないし支配株主等との利益相反のチェックなどが役割として挙げられます。

出典:2017年度経営改革委員会提言 社外取締役の機能強化「3つの心構え・5つの行動」-実効性の高いコーポレートガバナンスの実現を目指してー3頁|公益財団法人 経営同友会 2018年5月

企業規模・上場の有無で違う社外取締役の役割

ここでは、上場企業・非上場企業という2つを軸にみていきます。

前提として、社外取締役を受け入れている企業のうち、企業の段階として、かかる2つの区分の割合は、上場企業がおよそ4分の3を占めており、非上場企業は4分の1という割合です。

出典:社外取締役の機能強化に関する報告書|経営同友会 25頁

上場企業の場合

上場企業では、金商法上の規制において、各種の書類開示義務があります。有価証券報告書などが典型ですが、これらは、ステークホルダーの利益保護の観点から求められます。そのため、特に重視される役割は、ディスクロージャーの適正確保のための監督・チェックといったものが考えられます。

非上場企業の場合

非上場企業、特にベンチャー企業では、シード段階を経て、アーリーからIPO準備段階にかけて、IPOを目指した企業内体制を作るために、社外取締役を設置することが考えられます。そのため、このような段階で求められるのは、特に社内のコンプライアンス体制の構築や従業員への研修等に関するチェックや監督といった役割が中心になるでしょう。

社内の機関設計による役割の違いもある

社外取締役が属する企業の機関設計の形態も様々です。先ほどの図表で、【機関設計】に関する部分を見ると、最も多いのは、監査役会設置会社で、次いで監査等委員会設置会社、そして委員会設置会社と並びます。

監査役会設置会社では、監査役との協働が考えられます。そのため、社外取締役としての役割は、特に監査役がした業務の適法性監査を踏まえ、さらに経営戦略的な観点を加味した助言をする役割があると考えられます。

監査等委員会設置会社や指名委員会等設置会社では、逆に監査役がいません(会社法327条4項)。そのため、社外取締役に、業務執行を行う取締役や執行役員とは離れた客観的かつ独立の立場から、業務の適法性を前提として、経営戦略を加味した助言・監督をする役割があると考えられます。

役割の本質的な部分は共通しますが、機関設計により、社外取締役がどのような立ち回りで業務執行に関わるかという点が異なります

社外取締役と社内取締役(CLO・GCを含む)との役割の違い

改正後の会社法のもとでも、社外取締役は、原則として業務執行に関わることができません(会社法2条15号)。あくまで、監督権限が主です。業務執行に関わることができる場面は、上記のような会社や株主の不利益となるおそれのある場面です。

そうした意味でいうと、社外取締役は社内役員としてのCLO・GCポジションの場合と比べて、ビジネスジャッジそのものに対する関与は、限定的であるといえます。

社外取締役の設置に関する最近の法改正

冒頭で述べたように、令和元年に会社法の改正案が成立しました。改正会社法は、令和3年3月1日に施行される予定ですが、特に社外取締役に関する点について、具体的な内容をみていきます。

会社法改正前の状況

令和元年改正前会社法によれば、社外取締役の設置義務がある場合は、次の3つでした。

①監査等委員会設置会社(会社法2条11号の2331条6項)→過半数の社外取締役の設置義務

②指名委員会等設置会社(2条12号400条3項)→過半数の社外取締役の設置義務

③取締役会設置会社であって、取締役会の決議事項を特別取締役の決議に委ねる場合(373条1項2号参照)→1人以上の社外取締役

なお、社外取締役の設置義務ではありませんが、④金商法の適用対象である監査役会設置会社である場合(公開会社かつ大会社)において、社外取締役を設置しない場合には、定時株主総会において社外取締役の設置が相当でない理由を説明すべきことが義務付けられていました(改正前会社法327条の2)。

令和元年の改正

令和元年における改正後の会社法において、社外取締役に関する改正のポイントは次の3点にあります。

金商法の適用対象会社である監査役会設置会社における社外取締役の設置義務化

まず、上記①ないし③の場合に加えて、④の場合にも、社外取締役の設置義務が定められました(改正後327条の2)。この設置義務に反した場合には、過料の対象になることも併せて規定されました(改正後会社法976条の19第2号)。

利益相反になる場合における社外取締役への業務執行の委託

また、会社が社外取締役を設置している場合に、会社と取締役の利益相反の状況があるとき、もしくは取締役が会社の業務執行により株主の利益を損なうおそれがあるときに、取締役会の決議による社外取締役への業務執行の委託が定められました(348条の2)。

従来、利益相反に関する規制は、利益相反取引(356条1項2号および3号)などが典型的でした。これにより、対外的な「取引」の場面だけでなく、業務執行による利益相反状況がある場合の方策が増えたといえます。

加えて、利益相反の場合のみならず、株主の利益を損なう場合にも、取締役会の決議を経ることで、会社の業務執行への関与が可能となり、権限が強化されました。

そして、社外取締役への業務執行の委託という新たな内容の手段であることが特徴的です。

このように、改正後の会社法上、社外取締役の位置づけは、会社や株主の利益をより保護する形でのガバナンスの実現のため、より重要な役割を占めるようになりました。社外取締役の活用は、今後一層増えていくことが予測されます。

弁護士が社外取締役として求められる5つの理由

すでに示したデータですが、社長・CEOの立場からして、社外取締役に求められる役割として期待されるものとして、3位に「法務や会計等、会社経営一般の専門的知見の提供」が挙げられています。

この調査結果から、法務や会計は、様々な場面でのビジネスジャッジの上で、重要な判断材料として位置づけられることがわかります。しかも、プライオリティとしても、1番目から3番目までと考えるトップが合計54.6%もいることから、重要性が高く位置づけられているといえるでしょう。

出典:社外取締役に関するアンケート調査結果 図表17|経産省

では、弁護士をはじめとした法律の専門家・法務人材が経営において、特に経営の監督や助言を行う立場として重要視されるのは、なぜなのでしょうか?

IPO準備に弁護士を迎え入れる意義が大きい

IPOを目指すスタートアップ企業、ベンチャー企業では、上場審査をクリアするために、様々な準備をする必要があります。具体的には、次のように整理されます。

出典:スタートアップが知っておくべきIPO(新規上場)準備のポイント|法律事務所ZeLoジャーナル

これらは、基本的に上場条件をクリアするためのものです。上場条件には、形式的なものと実質的なものがあります。

形式要件は、株主や株式、会社の時価総額、資本政策などに関するものです。

重要なのが、資本政策です。会社として、どのような規模で、どのような株式を発行して資金調達を図るのか、その中でどのような者を株主として受け入れていくのか(最適な株主構成の構築)を考案していくことが求められます。

そういった点は、IPOの準備に携わった弁護士であれば、資金調達のコスト、株式や新株予約権の発行形態・内容、実施時期などを、知見と経験から最適な解を導くことができるでしょう。

そして、実質要件は、会社の内部体制などに関するものです。

中でも、コーポレート・ガバナンス、内部管理体制の構築および運用面では、法務の知識とスキルが死活的に重要です。コンプライアンス体制、危機管理などの対応に関する体制の構築と運用について、法務担当者によるチェックが行き届いていることがIPOクリアのために重要になります。

いつまでに、どのような体制構築が必要か、法的対応が必要になるかなど、様々な知見をもとに上場条件をクリアする必要があるため、法務人材を迎え入れることには非常に意味があります。特に、単に社員としてではなく、役員の中に組み込むことで、体制構築のための意見を反映させやすい立場にすることがポイントです。

コーポレートガバンスへの対応

「コーポレート・ガバナンスとは、会社経営の適法性を確保し、効率性を向上させるために、会社経営者に適切な規律付けを働かせる仕組み」のことです(社外取締役の制度のメリット・導入時の手続き等|企業法務ナビ)。

企業経営では、株主、債権者などのステークホルダーがいることから、経営者のみの利益ではなく、事業の適正な運営・透明性を確保しつつ、会社として利益を最大化することが求められます。経営者の業務執行に対する適切な監視を行き届かせ、ステークホルダーの利益を保護するための体制構築が、コーポレート・ガバナンスです。

現代において、企業活動を支えるのは、事業に対する社会的なニーズ(社会課題の解決)と信頼です。特に、コーポレートガバナンスは、信頼という面に大きく関わります。

信頼は、すでに述べたような経営者の業務執行に対する適切な監視と統制が図られる体制が合理的に構築および運用されていることに裏付けられます。

そのため、コーポレートガバナンスの中身は、基本的に会社法をはじめとした企業組織に関わる法令の遵守のほか、会社の事業に関わる法令に適合するような社内の業務体制の構築および運用(またこれらをチェックするための体制)にあるのです。

したがって、弁護士がその知見と経験をもって、上記のような体制構築に関わることは最適なものといえます。

コンプライアンスに対する意識の高さ

弁護士は、高度な職業倫理に裏打ちされている職業ということもあり、およそ気質として遵法精神が高い傾向にあることが理由として挙げられるでしょう。法令の解釈と、具体的な事象・場面の中で適用して、結論を導くことは、弁護士の最も基本的なスキルであることにも裏付けられます

また、体系的な構造を持つ法律を扱っている弁護士は、仕組みを作る思考回路を持ち合わせています。加えて、普段から企業法務を手掛けている弁護士は、様々な人とのコミュニケーションにも長けていると考えられます。そういったスキルからして、社内でのコンプライアンス体制の構築や、従業員への研修実施などの業務を統括することは、まさに適役なのです。

合理的なリスクテイクを担保する

さらに、言うまでもなく、弁護士はロジカルなインプットとアウトプットをすることに特に長けています。もちろん、経営コンサルも高度なスキルがありますが、弁護士の場合、そこに法律という専門性が掛け合わさります。

加えて、社会が目まぐるしく変化していく中で、既存の法律論では解決しきれない問題に直面することが多々あります。そのため、事業における課題解決の上で、合理的にリスクテイクをしていくためには、ロジカルであることに加え、法律論を使いこなせることが必要です。ここで、経営者や会計士、経営コンサルであっても、膨大な法律の知識を有している人はいます。

しかし、法律の持つ構造の特性、先端的な法律論、法解釈の手法などについては、弁護士にしかないスキルです。そして、弁護士であることに、その信用性も担保されます。

したがって、ビジネスジャッジにおいて、弁護士が提供するナレッジやスキルを活用したアドバイスが、合理的なリスクテイク・解を導くことにつながるのです。

経営戦略へのナレッジの還元や転用可能性

さらに、特に新規事業を創出し、より企業が成長していこうとする場面では、上記のように既存の法律論で解決しきれない課題解決が求められます。そこには法律の規制がたくさん横たわっていますが、結論として、そのまま法律をあてはめたときに、判断としてNOを取らざるを得ない場合でも、弁護士は、様々な手段をとることができます。

最近では、いわゆるパブリックアフェアーズ・ロビィング活動に対する意識が高まっていますが、ルールメイキングをはじめ様々な法的リソースを活用することができるのが、弁護士の強みです。若干、具体的な説明を補足します。

パブリックアフェアーズとは

パブリックアフェアーズとは、「企業やNPO・NGOなどの民間団体が政府や世論に対して行う、社会の機運醸成やルール形成のための働きかけ活動」のことをいいます。

いわゆる立法府において行われるロビィングとは異なり、研究機関やメディアなどの様々なコネクションを利用して行われるオープンなアプローチです。

SDGsやESGがこれからの社会の方向性の指針となる中で、企業や民間団体の活動の枠が社会課題の解決を志向するものになっています。そういった公益性・公共性の進展から、民間団体の行政・立法に対する働きかけが高まっているのです。

そのためには、既存の規制やルールに関し、法律の解釈といった点を踏まえて、新しい規制やルールの形成を働きかけることが必要になります。

したがって、パブリックアフェアーズにおいて、法律の専門家である弁護士の知見や経験に対するニーズが高まっているのです。

参考:パブリックアフェアーズとは|Public Affairs Japan

このような弁護士のスキルも、結果として経営戦略に還元されていくことから、経営に求められるといえるでしょう。

社外取締役になるには

では、社外取締役になるためにはどのような要件をクリアする必要があるのでしょうか。

経営者や元経営者など経営のノウハウがあると有利

東証1部の社外取締役は約5,000人いますが、このうち経営者・元経営者が半分の約2,670人を占めていることから、経営のノウハウを知った人材を求める企業が多いということが分かります。特に赤字企業を立て直した経験や事業規模の拡大に成功した経験があると、そのような悩みがある企業からの依頼が増えるでしょう。
参考:社外取締役、報酬は年平均663万円 兼務で高額報酬も:朝日新聞デジタル

経営者弁護士や元経営者会計士など専門知識をアピールする

弁護士や会計士、税理士などを社外取締役として迎え入れるケースも多いです。このような士業は法務・経理財務・税務などの専門知識と経験があり、会社経営を違う視点から見ることに優れていると思われるからです。何人か社外取締役を設置する中で、一人は士業の人を迎えたいと思う企業も多く、マッチングはしやすいです。

社外取締役を探しているベンチャー企業などを紹介してもらう

ベンチャー企業の中には、勢いはあるけれど経営のノウハウがなく、ベテラン経営者からのアドバイスを受けたいと思っている企業もあります。このようなベンチャー企業は社外取締役としてノウハウがあるベテラン経営者を探していることが多いです。経営の知識があり、若くて元気の良い企業を応援したいと思っているならば、このような企業を紹介してもらうことで社外取締役に就任できるかもしれません。

スカウトしてもらえるように価値をあげる

多くの会社は、会社の経営をより良くすることを期待して社外取締役を設置するので、自分の価値を上げて社外取締役にスカウトしてもらえるようにすることも大切です。たとえば、女性独自の視線で意見が言える人は重宝されており、女性経営者は社外取締役として声がかかることが多いようです。経営者として目立つ成功事例を作るなどすると良いでしょう。

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弁護士が役員として活躍できるポジション

ここで、弁護士が社外取締役として活躍するための具体的なポジションは、どのようなものが考えられるでしょうか?

人事労務統括

人事労務は、特に従業員の労働環境の適正化の観点から、近時法規制が高まっていることから、法務人材のニーズは高いといえます。具体的な業務内容は、人事評価制度の構築、セクハラやパワハラの防止体制、労災防止に関する制度構築などが考えられます。

そこにフィットするキャリアとしては、特に人事労務案件に精通し、企業側で労働事件を数多くこなしてきた弁護士、社労士とのダブルライセンサーなどのキャリアが考えられます。

コンプライアンス統括

これは、典型的なポジションとして考えられます。株主総会をはじめとしたバックオフィスの体制構築と運用、内部通報制度の設置や運用、サイバーセキュリティに関する制度構築などが業務として考えられます。これには、コーポレート関係に精通している弁護士のほか、IT法務を専門にする弁護士といったキャリアがフィットすると考えられます。

財務・税務

これは、会計士や税理士といった人材を求めやすいため、これらの資格を持つようなダブルライセンサーなどでなければ、キャリアセットとしては困難であると考えられます。

まとめ

社外取締役は、ガバナンス強化の流れと、実際の法制度化によって、ますます重要性が高まっています。その役割は、経営の監督・業務執行にかかる戦略的なアドバイス、専門的な知見を活かしたリスク判断の材料提供などがあります。これらは、会社・株主の利益保護のため、極めて重要な位置づけです。

顧問弁護士の場合はあくまで顧問契約上、経営に外部的なアドバイスをするにすぎません。

当然、法律上も、会社との関係では完全に外部者ということになります。そのため、顧問弁護士は、あくまで訴訟事務をはじめとした高度な法的手続業務のほか、社内の法務部等で解決しきれない問題に対してナレッジ提供や法的リスクの分析提示をし、純粋に「アドバイス」するという立場に純化されます。

他方で、社外取締役は、法的にも「取締役」として経営陣の一員であることに重要なポイントがあります。単に外部的なアドバイスのみをする弁護士と比べて、ビジネスサイドに入り込むことができます。

社外取締役として求められる弁護士は、特に高度な知識とスキル、そして信用性に裏付けられ、上記のような社外取締役の役割に最適なキャリア人材であるといえます。

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